暖冬の影響

2015年12月10日(木) 考えごと

今年は暖冬との季節予報が出ていましたが、これほどまで暖かくなるとはビックリですね。
寒がりなので、暖冬と言われると嬉しくなるのですが、いつも結局は寒くてこういった季節予報は当たらないとは思っています。なので、またきっと1月くらいから逆に冷え込みすぎるくらいの寒さがやってくるんじゃないかと、そんな風に思ってます。

今年から作付けが京北のみになったので、寒くて雪が積もると野菜の収穫が非常に大変になります。そういった点でも暖冬の方が個人的にはありがたいですね!

畑のある京北黒田は、結構雪が積もるところで、去年はちょうどお正月に京都市内でも積もった時なんかは、畑では膝くらいまでは積もっていました。
葉物野菜なんかは雪が積もると、ぺしゃんこになってしまうので、その時点で収穫終了になります。

なので、できる限り暖かくあって欲しいと思ってしまいます。

 

この暖かさの影響で、野菜の価格にもかなりの影響が出ているようで、軒並み野菜が暴落しているようです。キャベツや大根なんかも、出荷してしまうと逆に赤字になるからと、そのまま畑に鋤きこむところもあるらしく、生産農家にとっては死活問題です。不作だったら高いけど収量が少ないし、豊作だと暴落してしまうので、大量生産での農業もなかなか大変です。でも、例えば一部の産地が台風やらで被害を受ければ、その分の野菜の供給量が減るので、そういった時には収量は普通だけど価格が高いというラッキーな事にもなります。人の不幸をあんまり喜んじゃいけませんけど。

あらい農園では多品目で野菜を作っていますので、そういった価格の影響はまだマシです。
けれども天候の影響は同じく受けています。

良い影響は生育が遅れていた野菜も大きくなってくれるという嬉しい誤算もあります。野菜にはそれぞれに生育適温があって、冬野菜の多くは10度を下回るような環境ではほとんど生育が進まなくなります。
なので、気候が寒くなるまでに一人前に育てておかなくては、小さいまま未完成の状態で冬を迎えてしまう事になります。

今回秋の天候の影響もあって、予定通りに進んでいなかった野菜もいくつかあり、そういった野菜たちはこの暖かさのおかげで、なんとか一人前になれそうな感じです!

反対に悪影響は、雨の多さと気温の高さで病気が発生したり、また生理障害と言われる病気ではないものの作物にいつもと違う症状が出るなども今回はあります。

良い面も悪い面もあって、なかなか難しいですが、こういった気候の変化も含めて向き合っていかなければならないのが農業ですね。

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