ブログカテゴリ:2号のつぶやき

道行く人に野菜を売る中で感じること

2017年08月12日(土) 2号のつぶやき イベント開催後レポート

夏は、気づいたら野菜も草もぐんぐん成長してなんだかんだとバタバタしてしまい、
なかなかブログの更新ができていませんでした…!
ただ、今年は去年に比べて作業に追われすぎてなくて、
なんとか二人ともまだ倒れることなく仕事できています!ちょっと進歩♪

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突然ですが、私、2号は毎週火曜に”農家のおすそわけ市”として
パン屋さんなどの前をお借りして野菜を売っています。
先日、まだ来られたのが2、3回目くらいのお客さんから嬉しい言葉をいただきました!
それは「子どもがいるから、安心な野菜で嬉しい」です。
その言葉をいただいて感じたこと。

私は農薬を使わず、有機肥料で作った野菜を売っていたら、
そう思ってもらえるものだと勝手に思っていました。
でもそんなことはないな~というのをおすそわけ市をする中で感じていました。

ある時「向こうのスーパーではこれ100円やのに。高いわ~」と
わざわざ言いにきてくれる人がいました。
(その人には「じゃあスーパーで買ってください」て言ってしまいました)
道行く人や少し覗きに来てくれた人にも「薬使ってません!」
「有機肥料で作ってます!」と言っても何だかうまく伝わらないなぁと思います。
私の言い方もありますが、無農薬とか関係ないのかなぁと思って、
最近はあまりそれを言わなくなっていました。
野菜BOXとは違って、道行く人たちは、有機や無農薬に関心がある人ばかりでは
ないし、むしろ関心がある人はごく少数なんじゃないかと感じていました。
(もちろん、始めから無農薬ということを認めてくださり、ずっと買いにきてくれている人もいます!)
なので、あの「安心な野菜で嬉しい」という言葉は”無農薬の野菜です!”と売り出すことに後ろ向きになっていた私にとって、嬉しくもあり、意外でもあり、もっと伝えていってもいいのか…!と思えた言葉でした。

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確かに、農薬が何なのか、農薬を使うことはどういうことなのか、
有機肥料だから何がちがうのか、わからないなぁと思います。
そしてイメージ先行だなぁとも。
私も1号と出会う前、一人暮らしをしていた時は、
“野菜を食べる”だけで充分で、農薬のことや旬なんて気にもしていませんでした…
なぜ私たちが薬を使わないか、なぜ有機肥料を使うのかなどなど、
直接売るのだから、そこを伝えていくべきなのかなぁと思います。

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また、スーパーで買ういつもの野菜が、おすそわけ市で買うことで
ちょっとでも身近なものになればいいなと思います。
野菜に興味をもってもらえれば嬉しいなぁ。
「ネギはないの?」
「トマトはいつから?」
「このきゅうりはイボイボやね」
などなどお客さんからよく言われます。
おすそわけ市ではその時に作れるもの、とれるものしか売れなくて、
野菜が少ない時には終盤には商品は大根だけというようなことが
あったりもして、よくも悪くも”旬”を感じずにはいられないところだと思います。
でも野菜の旬を知ることで、
なぜ旬じゃないのにスーパーではそれが売られているか、
旬じゃない時にはどこで、どうやって作られているのか、
野菜の裏側に目を向けるきっかけになればいいな~と思います。
また、同じきゅうりでもイボイボのものと、ツルツルのものがある中で、
なぜスーパーではツルツルのものが多いのか(流通しやすいため)などなど、
それが売られている理由や背景があることに気づくきっかけになったら嬉しいなぁ。

そして、それが野菜だけじゃなくて、魚や肉だったり、調味料や洗剤だったり、
全てのものに広がっていったらいいなぁ~と
ちょっと偉そうですが、そんなことを思ったりします。

そして、更に新鮮だから、美味しいから、無農薬だから、だけじゃなくて、
作っている私が直接売るということの中に、
もっと何かしらの魅力を生み出していけたらいいなぁと思います。
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トラクターの上で思ったこと

2017年06月02日(金) 2号のつぶやき イベント開催後レポート

トラクターでただ畑を耕しているときは、
ちょっと余裕をぶっこけて、色んなことが頭に浮かびます。
少し前のことになりますが、トラクターにのりながら思ったことを、
いつも通り長々と書いてしまいました!

5月の空が高くて気持ちがいい晴天の日、畑に行くと人がたくさん。
私たちの地域は田んぼがほとんどで、冬は畑にあまり人がいません。
でも今は田植えの時期ということもあり、家族総出で田植えをしていたり、
田んぼの草刈りや獣害ネットの設置などなど、
地域の方々が色々と作業していました。

私はトラクターで畑を耕していたのですが、
奥の水が入った田んぼが太陽の光を反射してキラキラしていて、
その向こうで作業してる人や畔に座ってお喋りしている人たちが見えて、
今のこの景色がすごく大切なものに思えました。
ずっとこの景色を見ていたくて、
この景色の中にいることがすごく気持ちよくて、でもなんだか切ないような。
うまく表現できないのですが、
心が暖まると同時に少し寂しさも感じました。

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今、私たちの地域では高齢化が進み、今年お米を作らないところがチラホラあります。
そんなこともあって、もしかしたら5年後にはこの景色はなくなってしまうんじゃないか、
という思いがどこかにあるからかもしれません。

草がボーボーにのびた耕作放棄地が出てくるとどんどん寂しい景色になっていく気がします。
でもきちんと管理された田畑が残るだけじゃなくて、色んな人が出てきて作業していたり、
畔でお喋りしているこのかんじが続いてほしいなぁ。
そしてやっぱり田んぼの風景は美しい。(私たちはマルチ(除草や保温のためのビニール)をはって野菜を作っているのですが…)
横の田んぼのおじいちゃん同士が米作りのことでわいわい言ってるのを聞くと、
私もこうして周りの人たちとわいわい言いながら農業をして、歳を取っていきたいなぁと羨ましくなったりします。

地域の農地についてはよく1号と話します。
地域の農地を守りたい!
でも野菜では、私たちの今のやり方(生産、販売)では難しい。
米を増やしたらどうかな、小麦を作ってみようかなどなど考えたりはするのですが、
管理(草刈りなど)がちゃんとできなかったら意味がない…
そして、何より、私は色んな人たちが農作業しているこのかんじが素敵だなぁと思うので、
どうにか、こんなかんじが残していければな~。
新規就農したい人や、移住して米や野菜作りしたいなぁという人々いないかなぁ~。
そしたら地域も農地も活気が出るなぁ~。

と、特にしまりがないのですが、
以上2号が最近ふつふつと思ったことでした!