農業を始めて、これまで本当にありとあらゆる失敗を重ねてきたのですが、最近ようやく失敗を恐れるようになってきたなぁと思います。
最初の頃は何も経験がない状態で、「虫に食われる」「時期的にできない」と言われても、やってみなければわからないし、もしかすると出来るかもしれない!と思って好きなようにやっていました。
それはまぁ今もなんですが。。
その時になんとなく思っていた事として、「自分は大丈夫だろう」という根拠のない自信をもっていました。
これは仕事を頑張っていくうえで前向きに進んでいくには、きっと必要なメンタルなんだろうとは思うのですが作物栽培の現場においては、ことごとくその自信が打ち砕かれて行きました。
虫に食われ、病気に侵され、種を蒔くのが遅くて大きくなるまでに冬が来てしまうとか、まだたくさん畑に植わっているのに、全部とうが立ってきたとか。
そんな経験から、ようやく当たり前ですが、「自分だけは大丈夫!」って事はない!という事に気付いたわけです。
しっかり対策を講じなければ、良い野菜はやっぱり作れないわけです。
作物の力というものはあるのですが、それを発揮できる環境を作ってやるのが、とても難しく、経験と知識がいるのでしょう。
本当にすごい農家は、美味しくてそれでいて、作物そのものが健康体で虫をも寄せ付けないような野菜を作れるのだと思います。
そのレベルまでいくともちろん農薬はいらないし、なんなら防虫ネットも使わなくても良いのかもしれませんね。
僕はまだまだそんな達人レベルには達していないので、防虫ネットなんかの資材を活用して、虫が近づかないような環境作りをしています。
夏野菜の茄子やきゅうり、トマトなんかは1本の樹になるので、防虫ネットで囲う事は不可能なんですが、今年はあまり虫に食われるという事がなかったように思います。
データに基づいて肥料をやったり水をやったりしたわけではないのですが、結果的に健康的な樹に育っていたように思います。
ただ天候が悪くて病気になってしまったので、まだまだなんですが。。
以前はそこらへんの考えを自分に勝手にあてはめ、根拠もなくきっと健康で虫や病気にやられない作物になってくれると、楽観的に考えていました。
最近、防虫ネットやら資材を揃えて、改めてもっとしっかり作物を「育てなければ!」と思うようになりました。
「きっと、うまくいくだろう」ではなく。
資材を買うにもお金がいるので、その出費を無駄にしないためというのもありますが、それよりも強く思うのが、ありがたい事にあらい農園の野菜を買ってくださるお客さんが増えてきたことにあります。
振売も個配もお客さんの数が増えると、出来るだけたくさんの野菜を揃えなければいけなくなります。そういう状況だからこそ失敗するとその分の痛手があるので、必然的に頑張らな!ってなりますね。
それと楽しみしてもらえる事、毎回たくさん買って応援してくださる事と。
そういった気持ちの面での影響は以前にも増して大きくなっているように思います。
特に期待をしてもらえるというのは、その分良いものを作らなければ!という良いモチベーションにかわり、頑張れます。
最近は以前に比べてこんな感じで野菜作りへの取り組む姿勢も自分の中で変わってきていて、そしてこれは以前よりも気持ち的にラクなんです。
モチベーションを保つことは一人で仕事をするうえで本当に大事な事なので、最近はこれが充実しています!
と言っても結構失敗はまだまだ多いですが。。。
でも頑張ります!