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あらい農園トマトへの想い

トマトの収穫が始まりました!

まだ収穫量はそれほど多くはありませんが、これから完熟したトマトをお届けできる事と思います!

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今年京北で、ハウスを初めてお借りする事ができたので、そのハウス内での栽培です!
ハウスはビニールハウスなので、日光が当たると気温が上がり、春先のまだ寒い京北でもトマトの生育を助けてくれます。
また、雨が入らないので、水やりはポンプを使った潅水をする必要がありますが、その分水の吸収をある程度調整できるというメリットもあります。

トマト栽培において、水の管理は最重要です。水が多いと味がそのまま水っぽくなりますし、赤く熟したタイミングで大雨になると、露地などの場合は、中からの水分吸収に外皮の成長が追いつかずに、割れてしまうことが多いのです。

それともう一つ、トマトも多くの野菜と同じく、花が咲いて、その花の雌しべに、雄しべの花粉が受粉をして果実をつけます。これが当たり前ですがとても大事なのです。

自然界ではこの役割は主にハチなどの虫が担っていますが、ビニールハウスでは蛾の侵入などを防ぐために、基本的には虫が入れないようにしています。
なので、この受粉は横から入る風によるものか、人間の手でしていきます。

たぶん無農薬でないトマトのほぼ95%以上は、トマトトーンと呼ばれる、ホルモン剤を花に吹きかけて受粉をさせています。これはすごく楽で、受粉も確実に行えるのですが、トマトトーンは農薬なのであらい農園では使用しません。

その代わりに手で花を揺らして、雌しべの周りにある花粉を付けるようにしています。うちではこの仕事は「花揺らし」と呼んでいます!

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5月に一番最初の花が咲いてから、夫婦二人で花揺らしをしながら、大きくなって欲しいと願い、この収穫の日を迎えました。
やっと赤いトマトが採れた事を二人でとても喜びました!

それは今年のあらい農園にとってトマトは本当に特別な存在だからです。

トマトは野菜の王様と言われるだけあって、種類も多くて、多くの方が大好きな野菜です。農家になってから、お客さんからトマトが欲しい、と言われた事は数え切れませんし、数ある野菜の中でダントツに聞かれます。

時には、「時期じゃないのでトマトはない」と言ったら、すごく残念そうな反応が返ってくる時もあって、そんな時はそのトマト熱に少し嫌になる時もあります。

旬の野菜の美味しさを知って欲しいと思いながら野菜作りをしているので。

とまぁとにかくトマトは特別な存在で、もちろんお客さんからも期待の声を多く頂いています。とってもありがたい反面、すごくプレッシャーにもなります。

期待をしてもらいながら、お届けができなかったり、全然美味しくなかった場合に、ガッカリさせてしまうのはとても辛いことです。

去年は、まさにそれでした。
露地で病気が蔓延してしまい、結局ほとんどのトマトの樹が赤く熟して収穫を迎える前に枯れてしまいました。お客さんには、楽しみにしといて下さい!と言いながら全くお届けができませんでした。

それはもう最悪なことで、あの時の一面枯れ上がったトマトの姿は今でも鮮明に覚えています。

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去年も気持ちは同じで、トマトを夏の主役にしてあらい農園の野菜がこんなに美味しいんだ!って思ってもらいたい‼︎
と言う気持ちで取り組んでいました。

その主力が全滅した時から、この一年後のリベンジを誓ったのでした。
そしてそして、今ようやく収穫の時を迎えたのです。嬉しくないはずがありません。

誰よりも自分たちが待っていたと思います!

 

「花揺らし」をしながら、しっかり育って欲しいと願ってここまでやってきました。
よく野菜作りにおいて、「野菜は足音を聞いて育つ」と言われます。
しっかり気に掛けて世話をすれば、野菜は応えてくれるという意味です。
今回それをすごく考えました。
もうこれで2年連続トマトが届けられなかったら、と思うとなかなかのプレッシャーです。。
去年もそうでしたが、主力と考えて、かなり多くのトマトを植え付けています。
なので、春の時点では「たくさんお届けできると思います‼︎」と言っています。

それがまた無理だなんて事になれば、それこそ嘘つきホラ吹き農家じゃないか!と自分にも言い聞かせてきたので。(勝手にですが)

 

そんなことで他の作物に比べて、トマトには特別な想いが詰まっています。

上手に収穫ができれば9月頃までは採れる予定なのですが、なにせトマトは病気になりやすい作物です。特にハウス内では菌やカビも蔓延しやすくて、病気のリスクは高くなっています。今は梅雨でジメジメするので、要注意です。一つの病気のサインを見つけたら、その株にいくら立派なトマトがぶらさっがていようが、根こそぎ引き抜いて、処分します。
殺菌剤が使えない分、病気になればなす術がないので、無農薬ではいかに病気にならないかを特に気をつけます。

健康に育つように心がけること、風通しをよくする事などです。

まだまだ採れ始めたばかりなので、全然油断はできないのですが、これからどんどん実が赤くなれば、十分な量のトマトをお届けできると思います。

 

どうしたら味が美味しくなるか、いつまで、どれだけの量が採れるかは、これからの自分たち次第です。栽培が難しいトマトですが、長く採り続けながら、しっかり学びながらこの夏はトマトと向き合っていければ良いなと思います。

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