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京北へ一本化します!

2015年10月11日(日) 考えごと

あらい農園ではこの秋冬の作付より、これまでの伏見区向島と京北の2カ所態勢から、京北のみでの栽培へと移行することになります!

少しずつ荷物を移動させたり片付けをしながら一本化へと移行中です。

これまで、どちらも京都市内とは言え、全く気候の違う2地点での栽培をしてきましたが、さすがに一人でこれを行うのには無理があったなというのが正直な感想です。

無理だ無理だ、と言われてきたものの、やっぱり実際に自分でしてみなければわからない事もあると思いやってきました。例えば「有機農業では食えない」とか「農業は一人では無理」とかそもそも「百姓じゃ食っていけん」とか、農業をしていると基本的に「無理だ」と言われることが多くて、そう言われるたびに「やってみなわからんのに」と思ってきたのですが。。

今回はさすがに無理というか、非効率だなぁという感じでした。

まず第一に畑まで片道30分と1時間の地点に住んでいるので、ガソリン代が掛かるのと、なによりも時間が掛かるし、その分畑に着いた時にはすでに少し疲れていたりもします。
また、どうしても2カ所の畑に行かなければならない日もあったりで、なかなか難しいものでした。

そして、当たり前ですが、そのようなやり方をしながら特に感じたのは「きちんと野菜と向き合いたい」という事でした。

段取りをいかに組んでいくかばかりを考えて動く事が多かったので、作業をこなす事で一杯一杯になってしまっていました。

2年ほどやってみて、この細かい差が、後々どれ程大きな違いになるかをこれでもかと痛感しました。

もっともっと野菜作りに集中をして、いつでもすぐに畑に行ける距離にいたいと強く思うようになりました。

今年は天候のせいもあって、野菜の出来が非常に悪かったと言いながらも、もっと自分が野菜の世話をしっかりできていれば、絶対にもう少し野菜は育ってくれていたと思いますし、何よりもうこれ以上失敗はしたくないと思うくらいに悔しい思いを今年はしました。

そんな事で、これからは京北のみで野菜を作る事にします。

 

なぜ京北かという理由は、まず現状の面積の広さで、すでに8反(2400坪)の面積を使わせてもらっています。これだけあると、十分に思うような作物を育てる事ができます。

実は気候的なところでは、京北の黒田という場所は農業をするにはとても厳しい環境にあります。

まず第一に冬の積雪量が多く、だいたい1月〜3月の雪解けまでは畑どころか農道にすら入れないような雪の多さです。昨年は30cmくらいは常時積もってたような‥。

それに鹿や猪などの獣害も多く、また山あいの地形のため風の吹き方が平地とは比べものにならない程強く、山が近くにあるので、日照時間も短いなどのデメリットがあります。

まぁここまでデメリットがあると、暖地の平地でする農業とは全く別のやり方になります。。

そんな大変な場所ではあるのですが、良い点ももちろんあります。
まず自然に囲まれているという環境。これはやっぱり最高です。
いつもいつも畑に到着すると、「こんなところで仕事ができるなんて恵まれているなぁ」 と思います。
それに、地域の皆さんも温かくて、親切です。
至らぬところもたくさんあるものの、それでも期待をしてくださるのが、何よりも嬉しいです。

新規就農という立場は、結構同業者からは下に見られる事が多く、いろんなところで半人前扱いをされるのですが、それが事実だとしてもやっぱり気持ちよくはないです。

そんな事が多い日々を送ってきた僕にすると、期待をしてもらえるという事が本当にありがたいのです。

誰だってそうですが、「頑張ろう! 」って気持ちになります。

 

厳しい環境の中で、京北のみで農業をしていくのは大変だとは思いますが、でもたぶんこの2年間のやり方に比べると随分と楽になるのではないかと楽観視しています。

 

家も移住をするつもりで、ただいま探し中です!

そんな過渡期にあるあらい農園です。

今回は少し長くなりすぎたかなぁ。

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