初めての稲刈りを終えて
2016年10月14日(金) 2号のつぶやき初めまして!
少し前にも突然出没しましたが、妻改め、新井2号です。
4月より夫、新井1号と共に農業をしています。
自己紹介が遅くなりましたが、よろしくお願いします!
先日、やっと稲刈りが終わり、
私にとって初めてのお米作りを通して感じたことを書いてみようと思います!
最初に言ってしまうと、
それはずばり、お茶碗一杯の“ごはん”を作るのに
とても長い道のりがあるのを実感したということです。
私は今まで農業はほとんど経験したことがないので、
野菜作りも初めてなのですが、お米作りは1号も初めてで、
二人とも何をしたらよいのか、わけがわからないところから始まりました。
地域の方に教えていただき、
まずは塩水選をして種にするお米を選別。
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それを土に蒔き、家の裏で苗を育てる。
また、田んぼにするところを耕して水を張り、代掻きをする。
代掻きは土の表面を平らにして水の深さをそろえるためにするのですが、
どうやって土を平らにするのか、全くわからず…。
地域の方を見ていると鼻歌を歌いながら、時には居眠りをしながら(?!)
悠々とトラクターに乗っておられるのですが、私はどうトラクターを動かすことで土が水平になるのか、
何に気を付けて、どこを見てどうトラクターを動かせばよいかわからず、
とりあえずトラクターを走らせているうちに、
深いところはどんどん深くなり、トラクターが泥にはまりそうになり、
本当に投げ出したくなりました。
見かねた地域の方が手伝ってくれ、なんとか代掻きを終わらせ、やっと田植えに。
しかし、代掻きで土をきちんと水平にできなかったこともあり、
デコボコのところを田植え機はまっすぐ進んでくれず、
苗はガタガタに植わり、ところどころで高低差もできてしまいました。
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また、田植え後も、水の管理や除草などいろいろとあるのですが、
私たちは正直なところほとんど放置状態。
それでもちゃんと大きくなってくれ、
先日、ついに稲刈りまで無事たどり着きました。
バインダーという機械で刈り取った稲の束は、可愛くて、花束のようで、収穫できた感動なのか、持つと幸せな気持ちになりました。
また、これがお米になるのかと思うと、なんだか不思議な感覚でした。
収穫はしたものの、炊き上がった“ごはん”になるまでに
ここからまだ色々な工程があるからか、どこがどうとうまく言葉にできないのですが
野菜を収穫した時とはまた違った感覚でした。
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今は、稲木を組み、
“はざかけ”をして
太陽の光と風でお米を乾燥させています。
地域の方々のきれいに
そろった“はざかけ”を見て、こういうものが出来上がると思い込んでいたのですが、
自分たちの、穂が地面すれすれ(地面についているものも)波打ったような形を見ると、稲木の組み方一つ一つに意味があるのだと痛感しました。今年は何事も経験で、失敗から学ぶことがあるというのが
二人の言い訳です…!!
この後も、稲こき(イネを茎から外す)、
もみ摺り(もみ殻を取り除き玄米にする)という作業があるようで、
その場しのぎが得意な私たちは
最近になってどうしようか…と考えている最中です。
と、長々と書いてしまいましたが、
この初めてのお米作りを通して、最初にも言ったのですが、
毎日何も考えずに食べていた“ごはん”に
こんなにたくさんの手がかかっているということを知りました。
野菜作りでもそれは感じていたのですが、
お米は作っている期間が長いからなのか、
二人とも初めてでわからない中でやってきたからなのか、
特にそう感じました。
私にとって“ごはん”は炊飯器で炊くとできるものだったのですが、
炊飯器の前のたくさんの工程を知ったことで、
お茶碗一杯の“ごはん”の重みが変わったような気がします。
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コンビニのおにぎりでも、
米を炊いて握って(機械かな?)
海苔をまいて、袋に入れてという工程は考えていたのですが、
その前にこうしてお米を作っている人がいるんだな
(もっと機械化された稲作だと思いますが)
ということを考えるようになりました。
きっと、他の何でもそうで、物ができあがるまでには
色んな人の手がかかっているのだろうなと、
今までも頭では知っていたのですが、
お米ができる全ての工程を経験してみて、実感しました。
もっと“物”の先にあることに目を向けたいな、
そして、コンビニのおにぎりのように、機械が見えるものではなく、
作っている人がより見えるものがいいなと思いました。
ひとまず、“ごはん”になるにはもう少しかかりますが、
初めて自分で作ったお米を味わうのが、楽しみです!