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この3月24日で、あらい農園が農家として出発してから満5歳になります!
この日付は、ちょうど5年前に京都市の就農支援事業が終了して、農業1本で歩み始めた日になります。
右も左も分からないまま、お借りできた畑2枚とそこに立てた簡易の5m程のハウスが小屋兼作業場で、確か最初は軽トラもなしのスタートでした。
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※その後買った記念すべき初めての軽トラです。ネットオークションで10万円のエアコン・パワステなしの軽トラを広島県まで取りに行きました。
それから5年が経って、自分が今いる場所をあらためて考えてみると、夢のような毎日だなと思います。
しっかり農業に打ち込めて、いつも楽しみにしていて下さるお客さんのために野菜を作ることができて、妻を始め家族や友人、応援して下さる方、地域の方々に恵まれて農家らしい生活ができている事。
とてもありがたいと思います。
おかげさまで、胸を張って、「農業だけで生活ができています!」と言えるようになりました。
決して儲かってるわけではないのですが、野菜と米を自給していて、田舎の生活費の安さの中でなら、十分に暮らしていけるようになりました。
新規就農者向けの助成金(年間150万円を5年間)が今年でなくなりますが、それがなくなってもきちんと独立してやっていけるだけの足腰がついてきたかと思います。
(農業には、無駄な補助金が山のようにあるのは事実ですが、この青年就農給付金は僕が農家としてこの5年間なんとか生きていく上で本当にありがたい制度でした。)
この5年間、その前の研修生の頃からも、応援してくださった皆さんの、温かい一言一言の積み重ねで、頑張ってこれたように思います。
本当にありがとうございます!
つい忙しさの中で、こういった気持ちが薄れてしまいそうになるのですが、こういった節目の機会には、色んな事を思い出していきたいと思っております。
もちろん、日頃もそれを見失わないように!
あらい農園の原点は、初めて収穫したほうれん草を軽トラに積んで、振売をした日になります。
自分が一から作り出した野菜を、初めて買って頂けました。ほうれん草だけを100円で販売して、見知らぬお宅を1件ずつチャイムを鳴らしながら売り歩きました。
たぶん4時間くらいで売上2,400円だったと思います。
その時の、100円で野菜を買ってもらえるありがたさは、絶対忘れてはいけない財産なんだ!
と、これは自分に言い聞かせています。
きっと来年にはまた、この記事を見返していると思うので!
苦労話ばかりになり、すみません。
まだ農業で食べていけるか不安だったその当時、たぶん今のような自分を想像して、「そんな風になれたらいいな。自分がそんな恵まれた環境になっていたら絶対にもっともっと頑張れるわ」って常に考えていました。
今のような恵まれた環境というのは、畑が満足に借りられて、家が近くにあって(当時は4階建ての4階・階段なしの賃貸マンションに住んでいました)経営が安定してきている状態です。
あの頃を思うと、起業したてはなんでもそうかもしれませんが、農業に打ち込むには難しい環境だったなと思います。
始めたてだったので当然でしたが。
そんな時期の自分をたまに思い出すと、この今の環境は、当時思い焦がれていた農家の姿なんです。だから「甘えんな、こんなありがたい環境で頑張れへん奴は終わりや!』と、たまに昔の自分から叱咤されながらやっています。
ちなみにですが、昔のあらい農園のブログもございます。名前は「草食農家の農業日誌」という名前です。今思うと、始めた頃は本当にやわやわで、ヒョロヒョロでした。このブログは、本当に始めた当初の気持ちも色々と書いています。少し恥ずかしい気持ちもありますが、もし宜しければ、こちらも是非ご覧ください。特にこれも、新規就農でまだ経験が浅い方に見て頂けると嬉しく思います。辛い時に無理やり前向きに頑張ってる姿に、今さら自分で自分を褒めてやりたい気持ちになります。。
思い出すと、当然ながらこの5年間は辛いことの方が多かったです。
特に理不尽だと思うことや、自分の存在を軽んじられる事、なめられてると思ったことはよくありました。ただ、それが自分の場合は反骨心と言うか強いエネルギーになって自分のエンジンを掛けてきたので、今こうして農家として頑張ってます!と、胸を晴れているようにも思います。
見えてなかったのなら幸いなのですが、「くそぅ‼︎」「なめんなよ、いつか見返してやる‼︎』みたいな負のエネルギー全開で走ってきたのも正直なところです。(笑)
ずっと褒められて伸びると思ってきたけど、全然逆で、むしろけなされて伸びるタイプでした!
なので、正直なところ、この5年でかなり性格が変わったんじゃないかと。。
そのあたり、強くなったところは残しつつ、負のエネルギーの中で失ったのものを取り戻すことが、実はここ最近の裏テーマだったりもします。(笑)
そんな5年を迎えて、いよいよ6年目に突入するあらい農園の目標みたいなものですが。
もう、なんと言っても「野菜をしっかり作る‼︎」
去年もこれでしたが、変わらずです‼︎
ご期待に添えなかった野菜たちや、日の目を見ずに土に還っていった野菜たちがたくさんいたので、もっと頑張るしかないと思っています!
と言いつつやっぱり今年も、忙しいのに無理やり、新しいことに挑戦してみたくて色々と準備をしています。。
今年は蓮根と、イチジクにも挑戦しようかと!
これは例年通り失敗する可能性が高いので、期待をせずにいて頂ければ幸いなんですが。
それと、地域の農地を担えるようになる‼︎
これがわりと新たなモチベーションになっています。
高齢化でどんどん、耕作できないと手放される農地が増えてくるので、まずは自分がしっかりと自分の農地を管理して、それに加えて増えてくる空き農地をいかにしっかりと守れるか、を考えています。
新規就農の若い方が来てくれれば一番良いのですが、それプラス、あらい農園でもなんとか地域の方々に協力を頂きながら一緒になって作物を作っていけないかと。
まだまだ自分の農地の管理も満足にできていない分際で生意気なんですが、でも自分が一番若いので、これからの農地の事やらを主導していけるように、頑張りたいと思っています。
5年の区切りに、思いつくことを書いてみました。
もっともっと、満足していただける野菜を作ってお届けしたいと思います。
ご迷惑をお掛けする事も、またきっとあるかとは思いますが、それ以上に良いものをしっかりお届けできるように、頑張ります。
6年目のあらい農園もどうぞよろしくお願い致します!
あらい農園に新たな仲間が加わりました!
大きくて立派なトラクターです!
青色のきれいなトラクターです!
左目を少し負傷していて、絆創膏を貼っていますが、それ以外は絶好調です!
ご近所の方のおじいさんが少し前に亡くなられて、そちらからのご厚意でお安く譲っていただきました。
年式の割にとてもきれいで、保管や使用歴も確かなとっても良い状態のトラクターです。
トラクターの中古というのは、軽トラなどと同じく、以前にどんな使われ方をしていたかが不明確なので、中古車両はあまりオススメされません。また、中古農機具業者には、悪質なのもの結構いるとかいないとかで、なかなか良い中古に出会うのは難しいと言われています。
あらい農園では、去年から京北一本化への移行をしました。それまでは、伏見の同じく新規就農をされた方との共同使用のトラクター(トップページの青色のトラクター)を使っており、京北まではわざわざ2トン車をレンタルして、荷台にトラクターを載せて京北まで運び、使用するということをしていました。
他に集落の農家組合に委託をしてトラクターで耕してもらう or 馬力の劣る耕運機という機械を用いて畑の管理をしていました。
野菜を作る農家としては、あまりにも不便でまた費用も掛けながら農業をしていました。
そのため、昨年からずっと程度の良いトラクターを探したり、近所の方に聞いていました。なければローンを組んで新品を購入することも考えていたので、こんな良い状態のトラクターをご紹介して頂けたのは本当にありがたい事です。
後ろに引っ張っているのはロータリと呼ばれる機械で、この中で鉄の刃が回って土を耕していきます。トラクターには、ロータリのような機械を後ろに付け替える事で、様々な農作業を機械で行う事ができるのです。
どれも数十万から中には百万円を超えるものもありますが、それぞれの農作業や規模に合わせて、効率化を図るために買い揃えていきます。
全く機械を使わない農業もありますので、経営方針にもよりますが、このロータリはトラクターを持っている農家なら(京都では)だいたい持っている装備だと思います。
そしてこれも。
これは、今年のあらい農園の一番の秘密兵器です!
このロータリの後ろに更に取り付ける装備なんですが、これはヤフーオークションで落札をして三重県から運んできました。
何をする機械かと言うと、実はロータリで耕した後にこれを引っ張る事で、作物を育てる畝の形そのまま(台形)土を型取ってくれるのです。
成形機というものです。
本来ならば耕した後に『V』字型の鉄のものを引っ張って、溝を作り(通路になる)その溝を両サイドに作れば、畝がひとつ完成という具合になります。それをきれいに整地して平らにして畝が完成という方法でした。
それがこの成形機を後ろに装着する事で、トラクターで走るだけできれいな畝が作れるという、本当にこれまでの苦労はなんだったのかというくらいの効率化が図れるものです!
これも新品はとても高くて、中古もほぼ出回りません。なので、実はこれだけトラクターが見つかる前から衝動買いをしていました。中古で三重県なら取りに行けるので。
ちなみにもうひとつ自慢ですが、これの黒いローラーみたいな部分を使ってマルチも張れるのです。つまりトラクターで耕せば、そのままマルチを張った畝が完成するという、もう涙が出そうな装備です!
あらい農園では除草剤を使わないので、雑草対策にマルチをとにかく張ります。
景観的には味気ないですが、土が見えないくらいマルチを貼って、雑草を生えないようにして栽培をします。なので、この「成形機+マルチャー」の装備があれば、昨年とは比べものにならない作業効率の良さが実現します。
そして、この装備をつけるための親はもちろんトラクターです。この重い装備を引っ張るだけの馬力も十分にあって、本当に頼もしい仲間が加わりました!
もう少し暖かくなって、土が乾いてきたら、本格的な畑デビューです !
楽しみです。頑張ります!