2018年も早くも1ヶ月が過ぎようかというところですが、遅くなりましたが、あらい農園1号(夫)もこの農閑期のタイミングで昨年1年間の振り返りを書きたいと思います。
2017年はあらい農園にとって急成長ではないにしても、着実に成長ができた1年だったと思います。ありがたいことに野菜BOXもより多くのお客さんに定期便でご注文を頂けるようになりましたし、そのおかげ様で売上も増加しました!
うちの販売形態は8割以上が野菜BOXですので、ありがたい限りです。
また栽培面では、特に機械や設備などの面で昨年はずいぶんと必要な物を買い揃えることができました!
人参洗浄機、ハンマーナイフモア、一輪管理機、畝立て成形機付き管理機、掘り取り機など、ほぼネットオークションでの中古品ですが、思った通りの働きをしてくれる機械が増えて1号としてはすごく嬉しい気持ちになりました。(妻の2号には「これ以上機械を買ってはダメ!」と言われながら‼︎)
そんな感じで、経営的には安定期に入ったんじゃないかと思っています。もちろん、自営業なので本当に風が吹けば飛んでしまうくらいの細い安定ではあるのですが、それでも新規就農者向けの補助金(年間150万円)がなくなっても頑張って続けていけそうなくらいになることができました!
全体的には良かった1年ではあるのですが、ダメだった点も当然ありまして。
それは「栽培面」です。農家としてはそこが一番大事じゃないかとも思いますが、今年も全然満足のいく出来ではありませんでした。
あらい農園にとっての栽培面の満足というのは、より多くの収量があげられる事ではなくて、野菜BOXのお客さんにしっかりと常に自信を持って色々な種類の野菜を届けられる事。これに尽きます。
野菜によっては、満足のいく出来だったものもありましたが、全体としてはやはり課題が残る1年でした。特にこの秋冬の野菜の高騰の時期に、葉物野菜を満足にお届けできなかった点は悔やまれます。そういう時にこそ!と思いながらも当然気候には勝てません。でも、やりようはあったと思うので反省です。
反省点をあげたら切りがありませんが、特に冬の葉物は申し訳ない気持ちでいっぱいになります。サツマイモも評判が良かっただけに、もう少し保存管理を上手に出来ていればと、、。
そんな反省点を考えながら、ふと自分で気付いた事がありました。
それは、なんで悔しいのかという理由が、「お客さんに満足に野菜を届けられていない」からという事で、そこに偽りがないなと思ったからです。
これを自分で言うと、胡散臭くて少し嫌なんですが、ここ1、2年でその気持ちは強くなりました。
それは、つまりこれまではお客さんの事をそこまで考えていなかったみたいになるのですが、正確には「考えられなかった」という言い訳です。笑
本音を言っていいものかとも思いますが、時効だと思って言いますと。
考えれらなかったのは、お客さんを信用できていなかったからだと思います。
自分の野菜BOXの内容に自信が持てていなくて、まだお客さんの入れ替わりが激しかったので、「いつ止められても仕方がない」と言い聞かせていました。止められると当然ショックだったので、へこまないようにあらかじめ予防線を張っていたわけです。
だからと言って適当にしていたつもりはないのですが、そんな気持ちでいるとお客さんの事を信頼できず、野菜を作る事も「お客さんのためではなくて生活のため」という感じになりがちでした。
ですがふと気がつくと、1年以上、中には2年以上もの間ずっと定期的にあらい農園の野菜をとり続けて下さるお客さんが大半になっていました。
その間、よくない野菜や本当なら返金すべきレベルの野菜もあったはずですし、ずっと同じ野菜が続いて、自分でも正直どうかと思う事も実はありましたが、そんな期間もずっと変わらず野菜をとってもらえていたんだなぁと。
今更⁈ と思われるかもしれませんが、経営が安定してきてようやく今更ながら思うようになりました。
「お客さんに育ててもらう」ということをたまに商売の話で耳にしますが、僕もようやくその意味がなんとなくわかってきたように思います。
その上で、ようやく本当にお客さんに恩返しをしていきたいと思うようになりました。なので、もっとしっかりと満足のいく野菜を届けたいと思えるようになったわけです。
恩返しという言葉が正しいかはわかりませんが、野菜を育てる理由が、変わらず応援して頂いているお客さんのためというのは、それこそ農家冥利に尽きるなと思います。
お客さんと農家との関係なので、いつか何かの拍子でその関係はなくなりますが、今は少しは自分たちの野菜BOXにも自信を持てるようになったので、お客さんが離れてしまうことを必要以上に怖がる事もなくなりました。
「うちの野菜を楽しみにしてもらえている」と思って野菜作りができるようになったんだなと。ようやく思えたのが2017年でした。
それは農家としては本当にありがたい事です。
そして、2018年の今年の目標は当然「野菜BOXをしっかりお届けする」という事になります。漠然としてて面白みのない目標かもしれませんが、これ以外にはありません!
厳しい気持ちをもって頑張っていこうと思います!
よろしくお願いします。![]()
あけましておめでとうございます!
昨年は本当にお世話になりました。ありがとうございました。
2017年のふりかえりを書こう!と思っているうちに新年になっていました…。
こんないつもドタバタな私たちですが、今年もよろしくお願い致します。
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今さらですが、2017年を振りかえると、
農家2年目の2号にとっては野菜を通して人と繋がれた年でした!
おすそわけ市で自分で直接売る機会を続けてきた中で、
顔見知りの人が増えてきたり、毎週買いに来てくれる人がいたり、
これまで以上にたくさんの人と繋がることができました!
週一回お客さんに会えるのが嬉しくて、
野菜のことだけじゃなくて天気のことや、なんやかんやお喋りするのも楽しくて、
元気や優しい気持ちをもらっています。
雨の日や寒い日、暑い日、私が立っているだけで「頑張ってるね~」と
声をかけてくれるのですが、そんな日でも毎週わざわざ
買いに出て来てくれるのが本当にありがたいなぁと思います。
「こないだのあれ、美味しかったよ」と言ってくれる人もいて、
毎日ご飯が美味しいのが幸せやなぁと思っている私たちにとって、
家で食べる日常のご飯を美味しくできるのは
幸せをたくさん作り出せるのではないか!とさえ思わせてくれます。
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でもその中で、頭にずっと引っ掛かっていたのが、
“美味しい”て何だろうということ。
“美味しい”にこだわって作りたい、”美味しい”を提供したいと思うのですが、
じゃあその”美味しい”はどこからくるんだろう。
お客さんと接している中で思うのは、”これはどんな味かな~”と
野菜に興味をもって食べてくれるのが大きいなぁと思います。
そこで”うーんいまいち…”となることもあると思いますが。
何はともあれ、野菜に意識を向けてくれているからだなぁと思います。
そして”美味しい”には色々ある。
先日、ある農家さんの人参と私たちの人参を食べ比べてみたのですが、
味が全然違う!とてもすっきりした甘さで食べやすい人参と
自己主張の激しい人参、こんなに味が違うのか…!と衝撃的でもあり、
ただどちらがいいかは食べる人次第じゃないかなぁと思ったり。
“美味しい”には色んな形があるんだなぁと実感しました。
そしてもちろん”美味しい”ための栽培面での技術や工夫があって、
色々な農家さんが、こだわりをもって作っておられます。
私たちにとっては、1号がよく言うのは肥料。
でも同じ肥料を使っても、味も見た目も違うものができます。
こないだはびっくりするくらい苦い葉物ができました…。
土や気候、肥料の入れ方、種を撒く時期、収穫する時期、保管の仕方などなど
色んなことが関わり合ってるのだろうと思います。
いつもベストな物をお届けしたい!と思いますが、
今の私たちはまだまだ及ばないところがあります。
“美味しい”以前にちゃんと育たないことも…
“美味しい”野菜を作るために、肥料に加えて、
自分たちなりの”美味しくなる技術”を積み重ねていきたいなぁと
2年目になり農業に慣れてきた中でそうした思いが強くなってきました。
今年の課題の一つです!
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また農業をするようになって、添加物のこと、肉を食べること、
農法のこと、お米や大豆、麦の種や農薬の残留基準に対する国の動きなど
“食”に関する情報をよく目にするようになりました。
農業をしてなかったらきっと私は知らないままやったんじゃないかと
思うことがたくさんあります。
国が決めることで大きく変わっていってしまうかもしれない、
もしかしたら知らないうちに変わっていたことさえ
気づかないままやっただろうなぁ。
そしてそんな流れの中で、”美味しい”だけじゃなく、
種のこと、農薬のこと、環境のこと、そうしたことに対して
自分なりのこだわりと信念をもって実践されている農家さんが
たくさんおられるということも知りました。
そんな方々を見ていると、私たちはこれでいいのか…と思ったり、
気持ちばかり焦ったり。私たちはまだまだ野菜を作ってお客さんにお届けする、
地域の農地を管理する、ということに手いっぱいなところがあるので。
でも、継続できなければ意味がないとも思うので、
自分たちのペースで、自分たちなりのやり方でちょっとずつ、
できることからやっていきたいなぁというのが
ざっくり、漠然としてますが、今年の目標です!
みなさま、今年もどうぞよろしくお願いします!