暑い日が続いていますね。
あまりに暑いので、ついにクーラーを購入しました!
ただ、まだ設置工事が終わっていないので、もう暫くの辛抱です。
1号(夫)は空調服を手に入れて、涼しい!と目を輝かせてもりもり働いています。
そんな暑ーい日々の中、とっても嬉しいことがありました。
最近おすそわけ市によく買いに来てくれる女の子からお手紙をいただいたのです!
可愛いお手紙と共にすごーく嬉しい話も。
お母さん曰く、苦手だったきゅうりを「お姉さんのきゅうりだから食べる」と
塩をふっただけで一袋一人で全部食べてくれたらしいのです!!
一袋は私でもなかなか1人では食べきれない量。
きゅうりが苦手な女の子が塩だけで食べてくれたなんて、
農家としてこの上なく幸せなことだなぁ~と思います。
そして、それより何より嬉しかったのが、“お姉さんのきゅうり”。
美味しいきゅうりは他にもたくさんあると思うのですが、
“お姉さんのきゅうり”はお姉さん(私)が作った(もしかしたら、売ってた)
唯一無二のきゅうりなかんじがして、ついつい自慢したくなるほど嬉しかったのです。
その子にはそんなつもりはなかったのかもしれませんが、
きゅうりができるまでに私たちがしてきたことをひっくるめての“お姉さんのきゅうり”だと拡大解釈して、
なんだかこれまでしてきたことが報われたような気持ちになりました。
もっともっとこんな風に言ってもらえるような農家になりたいなぁ。
ただ一つ、悔しかったのが、そのきゅうりができるまでの物語、
5月の遅霜で瀕死になりながら復活したことなどを話せればよかったなぁ~と後から後悔。
それは野菜を作った農家本人が直接売るからこそな気がするので、
そんなことを頭の隅に置きながら、お客さんと私たち、
そして野菜たちとのつながりを作っていけたらなぁと思います!
以前にラジオを聴いていたら、どこかの農家さんからのメッセージが読まれて、「農家にとってラジオは農機具の一つである。」
という名言を聞きました。
あらい農園でも、作業中はほとんどラジオを聴いていて、基本的にはスマホのアプリを使ってFMを聴いています。
これまで行った農家さんの中では割とAM率が高かったのですが、うちでは断然FMです。
と、いきなりラジオの話をしたのには訳があります。
知る人ぞ知る、FM京都『α-station』のDJ佐藤弘樹さんが62歳で亡くなられたました。
月曜~金曜の朝7~10時の時間帯を長年担当されていて、僕たちにとっては、ラジオからその声を聴きながら農作業をするのが日常でした。
少し前から体調を崩して休まれていたのですが、、まだ若い年齢での事でショックを受けました。
会った事は一度もありませんでしたが、京都のラジオ局のDJさんなので、いつか見かけることが出来ると思っていたし、イベントがあると夫婦二人で「弘樹に会いにいく?」とかるく悩みながら、密かに直接姿を見る日を楽しみにしていたのです。
そして、金曜のボス・ザ・ゴールドという経営者と佐藤さんがお話しをするコーナーにいつかは出たい!と密かな目標も持っていました。
会った事がない人ですが、ずっとラジオ越しに声を聴いていたので、それがもう聞けなくなると思うと、とても寂しい気持ちになります。
ただ日課だっというよりは、夫婦二人ともが佐藤弘樹さんの事が好きだったので、本当に残念です。
個人的には佐藤弘樹さんはラジオの中で昭和くさい価値観を持った人だったように思っていて、ざっくりいうと、「汗水垂らして一生懸命頑張ったら、人生そう後悔はしないよ」という事をよく言われていたように思います。
僕(1号)はそういう価値観がとても好きで、たまにラジオからそのような内容の話が聴こえてくると、つい手を止めて音量を大きくして聞き入っておりました。
たまに出てくる弘樹節が好きで、今思うとそうやって、コツコツ頑張りなさいよ。と気づかぬうちにラジオ越しに言われていたようにも思います。
ちょっと美化しすぎかもしれませんが。
佐藤弘樹さんは、本当にラジオDJ一筋で、どうやら肺がんだったようですがそれでも最後までラジオの仕事をされていました。
僕らも体調不良で休まれる前日の放送を聴いていて、明らかに様子がおかしいなと心配していました。
6月3日に亡くなれていたようですが、ラジオでの発表は17日でした。休養してから2週間程だったようで、本当に命が尽きるまでラジオDJとして生きようとされていたのだなと思いました。
いやぁ、会った事のない方への事を農家の日誌に書くのもどうなのかと少し思いましたが、やっぱりラジオは農機具であって、農家にとっては欠かせない存在ですのでご勘弁下さい。
ご勘弁下さい、という言い回しとかが佐藤弘樹さんぽいのです!笑
僕もたまに冗談で、「死ぬなら畑で休憩中にそのまま死にたい」などと言ったりするのですが、つまり現役農家の状態で人生を終えたいという事です。
佐藤弘樹さんは現役DJのままこの世を去ったのだと思うと、不謹慎かもしれませんが、かっこいい去り際だと思います。
自分の仕事に誇りを持って、それを全うするなんて、もう伝説ですね。
農業はきっとこれからとてもとても厳しい時代に突入すると思っています。
結構頻繁に、「いつまでこんな風に野菜作って生計立てて生きられるんかなぁ。」と思ったりするのですが、細々とでも死ぬまで現役で畑仕事がしたいなぁと思いました。
今日は配達しながらボーッとそんな事を考えていました。
佐藤弘樹さん、楽しい朝の時間を、ありがとうこざいました。