またしばらく更新が出来ていないうちに、秋が過ぎて冬がきてしまいました。
ここ京北黒田では日曜日から月曜日に掛けてうっすらと雪が降り、山は少し雪化粧をしました。あらい農園1号(夫)は朝が苦手で寒さが嫌いなので、これからの時期は修行に入るかのような気分です。
最近は起きてすぐにシャワーを浴びるというご褒美を与えて、なんとか布団から抜け出しています!そして、新聞を取りに外に出て深呼吸をしたりします。
ここ2、3日でようやく冬の空気になったなぁと感じています。
これから長い冬の始まりですね。
僕は農業を始めるようになってから、秋が好きになりました。それまでは7月生まれという事もあってか、夏が好きで、その前にある春もウキウキするので好きでした。ですが、農家の夏と言ったらそれはそれは忙しいので、いつしか夏はひたすら耐え抜く季節になってしまいました。
それに伴い、春はこれからの戦いを考えて少し緊張している感じてす。桜を見ると、なんとも言えない焦りを感じます。「お花見なんてしてられんわ!今頑張らな夏に泣くことになる!」とか思ってしまい落ち着きません。
反対に秋の紅葉なんかは、厳しい夏を乗り切った後なので、心穏やかに紅葉を楽しむ事ができます。京都の堀川通の今出川〜北大路の間にあるイチョウの並木を見ると「今年もきれいやなぁ」としみじみ感じます。
とまぁそんな風に季節を感じるこの頃なのですが、今日の本題はここからで、今の話は全く関係ありません。
本題は「原動力」についてです。
4月から研修生として吉田君が来てからと言うもの、僕が農業を始めた頃の話やこれまであった事を話したり思い出す事が結構ありまして。
研修生の時期に自分は何を考えていたかとか、どんな風に心境が変化したかなどを吉田君を通して思い出しています。
と言うのも、個人的には吉田君はまだまだ実力を出し切れていないと思うのですが、それは当たり前というか僕も当時はそうだったので、全く問題ないのですが、それがどういう事で発揮されていくのかなぁとか考えているからです。
褒められて伸びるタイプか怒られて伸びるタイプかみたいな事でしょうか。
褒められるか怒られるかは、どっちも必要な気もするのですが、僕自身はいろいろ思い出してみると、たぶん 「けなされて伸びるタイプ」かなぁと思ったりもします。
バカにされるとか、軽んじられるとか、下に見られて相手にされないとか。
そういった扱いをされた事が自分の原動力になってきたように思います。
そういう経験はショックですし、たいてい根に持ってずっと覚えています。
「悔しい、情けない」からいつの間にか、「いつか見てろよ、あの野郎」みたいな歪んだ感情に昇華させていくのが得意です。笑
そう思ってる期間は心が穏やかではなく、たまに思い出してはムカムカするのですが、それがガソリンみたいにエンジンに噴射されて、原動力になってる感じです。
なので、ここ1年くらいはそんな自分の性格もわかってきたので、そんな感じの事があると、逆に「おぉ、来たか。やってやるわ!」みたいに妙に強気になったりもします。
もちろん相手が知らないところで勝手にですが。笑
迷惑な話ですが。。。
そういう惨めで悔しい思いをするのは、精神衛生上できれば避けたいところですが、でもやっぱり伸びる時っていうのは、スポーツでも勉強でも仕事でも、「悔しさ」「怒り」とかの要素は大きいんじゃないでしょうか。
嫌ですけどねぇ。でも見下されたままも嫌なので。。
これは思考が単純で好戦的なだけなのかもしれませんね。笑
そういうエンジンが搭載されているという事にしておきます。
そういう気持ちになるには、背伸びをして「自分にはまだ早いかなぁ」という所に足を踏み入れてみるのが良いのかもしれませんね。
緊張するけど。。
でも、お湯もしばらくするとぬるま湯になるので、自営業なんて一回ぬるま湯に浸かってしまったら、もう終わりくらいの気持ちでいとかなダメじゃないかと思っています。
結局まぁ、
先ほどあらい農園が、と言うかここ京北の黒田が歓喜に沸きました。
なんとなんと、5日ぶりに携帯の電波が戻り、そして電気が復旧しました!
実は火曜日の台風以来黒田はずっと停電とそれに伴って携帯の電波もなくなっていました。
それがようやく戻ってきたのです!
思わずあらい農園1号(夫)と2号(妻)とで小躍りをしてしまったのは言うまでもありません!
こんなにも電気がありがたいものだったのかと気付かされました。
電気工事の皆さん、どうもありがとうございました。
電気のなかったこの6日間、冷蔵庫も野菜の保冷庫も使えず、洗濯は街に出た時にコインランドリーを使用して乗りきました。
夜は懐中電灯で料理をしてご飯を食べ、あとは本当にする事がない夜でした。
お風呂は湯船に水を少し貯めて、そこに台所で沸かした熱湯を入れて温かくして、桶ですくって髪の毛や身体を洗うという感じで、まぁ不便でした!
と書いておきながら、ちょっと楽しかったのも事実です。強制的に電気も携帯も使えない生活というのは、ちょっと憧れていた部分もあるので、それを少しばかり体験できたのはいい経験が出来た気がします。
まぁこれも今の時期だからなんとかなったわけで、もう少し暑ければ、寒ければ、もっと辛い時間だったのかもしれませんが。でも地域の人と喋っていても、風呂はこうしてるとか、夜が暇やなぁとか、それはそれで楽しい時間だったのかもしれません。
そんなここしばらくの黒田です。
そして、道路は相変わらず寸断気味で、今まだ京都市内への道は園部経由で京都縦貫道路に乗って、2時間弱かけてようやく着くといった状況です。北も南も東も通行止めです。笑
今回は風で倒木がひどくて、それが電柱をなぎ倒して通行止めになっています。。
ちょっとここまでの被害は想定外でした。
本当にすごい台風でした。。
写真は近くの道路です。電柱が倒れて電線が道路に落ちてしまいました。
そして、農園の被害もかなり出てしまいました。
まず、ハウス全壊が1棟、半壊が2棟、パイプの変形が1棟、ビニール破損が5棟、、、。去年も破損で新しいの張ったばかりやのにです。。
これからの冬作に大きすぎるダメージです。
何から手を付けたら良いのやら、と言った感じですが、とりあえずビニールは注文してもしばらくは届かないかと思います。なんせ全国で膨大な数のハウスが倒壊しているので。
そうなると色々と計画も見直していかねばなりません。
うちのハウスです。ビニールは取り除きましたが、パイプがぐにゃりと曲がってしまいました。
こうなったら、今年はもう全然ダメダメな1年は決定なので、潔く農園としての方向性もこの際変えていこうかなんて話もしています。
特にビニールハウスは、こういうリスクが毎年あると考えると、悩みますね。
たぶん今回の台風が特別とかって考えていたら、農業はやっていけなくなると思います。それくらいここ数年の気候は、、難しいです。
豪雨に、水不足に、台風に、寒波に、、気候に振り回されすぎて、多少の事じゃ「仕方ない」で整理できるようになりました。
「今できることをやるしかない」という感じで。
個人的には、例えば北海道の地震でも、夏の豪雨でも、もちろん今回の台風でも、本当に壊滅的な被害を受けた農家の方がたくさんいらっしゃるので、うちも過去最大の被害ですが、それでも壊滅的ではないし、まだまだこの程度で下を向いていてはダメだなと思っています。
まぁ上の文章で落ち込んだ雰囲気を出してはいますが、悪いこと考えていても、状況は何一つとして変わらないので、淡々と次の作付けの準備をして種を蒔いていくしかないという事ですね。
けど、やっぱりこれは仕事なので、今年大幅に売上がなくなった分、挽回できるように一生懸命考えて、また頑張りたいとは思います!
自然に翻弄されるのが農家の宿命ですから!
それもわかった上で農家の道を選んだので、こんなもん逆にプラスに変えてやるぜぇ‼︎ってなりつつあります。
大殺界の1年目、全く信じてなかったけどここまで災難続きだと、さすがに細木数子を見る目が変わってきますね。笑
こうなったらどんな困難も受けて立ってやるわー !
大殺界がなんぼのもんじゃー!
おらぁ次の台風かかってこいやー!
それはあかんな。もう絶対絶対来んでええ。