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自然農というもやもやについて

2017年09月15日(金) 考えごと

あらい農園1号(夫)です。
ここ数ヶ月、よく考える事柄がありまして、あんまりまとまってはいなのですが書いてみようと思います。

そのテーマとは、ずばり「自然農」という事についてです。

自然農と聞いて、???となる人の方がもしかすると今は多いのかもしれません。
反対にこれに反応する人はきっと自然派な人なんだと思います。
もしくは、農家の人か。

自然農とはどういうのもかと言いますと、実は僕自身もよくわかってないし、そもそも定義なんてないような感じだと思っているのですが、簡単に言うと一番特徴的なのが「無肥料栽培」と「固定種」が基本的な考え方で、それ以降の細かい農法については農家ごとに違っています。もちろん無農薬です。

無肥料栽培については、これまで当たり前とされていた「肥料を与えて作物を育てる」のではなくて、肥料というものを人間が意図的に畑に入れなくても、作物は土の状態や様々な環境の元で、力強く育っていくという事です。

固定種というのは、現在の多くの野菜の種が一代交配と言われる1回限りの収穫のための種であるのに対して、固定種の種から栽培した作物のその種を採種してそれを播くと、同じ形質の作物が育つ種の事です。

詳しく色々と書くと長くなってしまうので、ここでは書きませんが、一代交配にはその種を生産する過程において、「雄性不稔」という問題があると言われています。
すごーく、簡単に言うと男性不妊の原因になっているという話があります。

世の中の多くの事がよくわからない事だらけで、例えば薬だって注射だって添加物も砂糖も珈琲も、身体に悪いと言われたり、人体には害がないと言われたりしています。
個人的には、それはその人の体質によるんじゃないかい。と思うので、一概に安全だとか危険だとかは言えないと思っていますが、この一代交配種いわゆるF1種というのも実際はどうかなんてわかっていませんし、少なくとも僕はこの問題に関して「まぁ気になるならやめといた方がいいかなぁ」というスタンスです。

添加物も同じくです。

この種の問題に関しては、実は人の健康という問題とは別に、「世界の種を支配しようと企む世界的大企業」の怪しい話もあるのですが、それはまた気になる方はご自身で調べて判断して頂ければと思います。
と、一代交配種というのは、結構知ってる人の間ではなかなか微妙な存在です。
ちなみにたぶん日本で売られている野菜の99.9%以上は一代交配種です!
そして、あらい農園の野菜も全部じゃないですが一代交配種は普通に作っています。

最近は意識して、固定種も選ぶ比率が多くなってきていますが、でも大半はF1種です。

 

ここで先ほどの「無肥料栽培」に少しだけ戻りますが、基本的にあらい農園では肥料を入れて栽培していますし、むしろ「肥料で野菜の味が変わる!」と本気で思っています。種類とか量とかタイミングとか。。

でも肥料は、実は海外からの輸入に頼っている部分も多く、持続可能な農業かと言えば違うような気はします。
うちは資材もマルチと呼ばれるものをとってもたくさん使用していますが、それも石油由来で、使用後は産業廃棄物です。
マルチもF1種も肥料も、別にいくら使っても有機栽培と呼んでも良いのかもしれませんが、僕は最近このあたりの事を考えると、とても「オーガニック」とは言えないなぁ。。と思ったりします。
自然農をしている農家さんが、肥料の事、種の事を言うたびに、何か自分たちの農業のやり方が、まがいもの、と言われているような気分にすらなります。

中には、有機農業こそ安全安心なイメージがあるだけで、慣行農法(農薬も化成肥料も使う)よりも悪質だ。なんて記事も見かける事があります。

そんな事から、ここ最近この「自然農」という事やらあらい農園の農業について、もやもやっと考える事が多くなっています。

長くなりましたが、わかりづらかったかもしれませんがそんな理由で色々と考えたりしています。
まぁすごく簡単にまとめると、
「有機農業よりも、自然と身体に優しい自然農という存在がちょっと気になる」という感じです。
思うに本当に自然と人に優しいのは、自然農です。
じゃあなんで切り替えないかと言うと、それはもう「生活できる程の収穫量が採れるのか?」「より大変な分、価格に反映させて農業が続けられるくらいの売上が得られるのか?」という、まぁはっきり言うと、お金の問題です。
無肥料栽培はおそらく肥料を撒いて栽培するよりも大変です。
肥料を使用した有機栽培でも大変なのに、それよりも大変で、さらに収量も上がらないと聞きます。
固定種の種は魅力的ですが、一代交配種の種は固定種に比べるとやっぱり作りやすいし、固定種にはない特徴を持った野菜が育てられます。(糖度の高いスイートコーンなどはその代表です)
あらい農園は今6年目ですが、おかげさまでなんとかこの先も頑張れそうな経営状況になってきました。でも2、3年目の本当に苦しかった時期も経験してきて、決して楽ではなかったと思うので、自然農がそれより大変ってそれは…食べていけるのか。。

と思うのです。

実際にそれで農家として生活している方もいらっしゃいますが、それは本当にすごいことだと思います。

 

けれど今から少しずつそちらの方向にシフトをうつして行くことは可能ではないかと思うので、そのペースは自分たちの気持ちと経営の状況を考えながら、無理のないようにしていきたいと思っています。

と言いつつ、引っかかるのは肥料の事で。

無肥料栽培は魅了的ですが、やっぱり肥料によって味をよく出来ると信じているので、固定種にはシフトチェンジする時もあるかもしれませんが、無肥料にはなかなか踏み出せないかもしれません。(1年後には変わってる可能性もありですが…)
「美味しい」という感情は人をほんの少しですが幸せにさせてくれると思っています。なので、有機肥料よりも無肥料の方が環境にも身体にも良いかもしれませんが、この「美味しい」の部分だけはたぶん有機肥料が勝るんじゃないかと思っています。

有機肥料もものによりますが。

味の面でも完敗やなって思う事があるか、もしくは本当に自分たちの中で今の農業のやり方への疑問が大きくなってきて、罪悪感でも感じようものなら、その時には無肥料栽培に本気でチャレンジする日が来るのかもしれません。

色々とまとまりなく、書き連ねましたが、まぁこんな具合にもやもやっと考えているという事を発信しようと思っていたので、良しとしよう!


農薬を使わない理由

2017年08月18日(金) 考えごと

久しぶりの投稿になります、あらい農園1号です。

実はこの夏は、今までの夏に比べて仕事にそれほど追われる事がなく(失敗はしていますが)、色んな農作業をなんとか進めていけております。
もちろん完璧にこなせているわけではないのですが、例年のように仕事が後手後手にまわって、やらなあかん事で追われて常に心が休まらないという状況には陥っていないという感じです。

そんな事で、全くの言い訳ですが、このペースを崩したくないという気持ちを優先して日々を過ごしているうちにしばらく農園日誌を更新できていませんでした。

その間も色んなの事をボヤッと考えては、頭の隅にそのままにしていたのですが。

そのうちの一つ、農薬を使わない理由について。

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農業を始めた当初は、伏見区の向島という地域で農業をしており、その時はいわゆる慣行栽培という、農薬も化学肥料も除草剤も使用する栽培方法をしていました。

それから、今の京北の地に徐々に移動していったのですが、京北に来てからは一滴たりとも農薬も除草剤も化学肥料も使っていません。

使わない理由は、今も就農当初も変わらず「使いたくないから」です。
就農当初も、慣行栽培でしたが嫌々というか、「これ撒かんかったら虫だらけになって収入なくなるわ…仕方ない」という心境で農薬を散布していました。

なぜ使いたくないかと言えば、これはイメージでしかなく、「なんとなく」でした。「なんとなく」だったので、逆に頑なに農薬を拒絶する事もなかったのだと思います。
それが就農当初から5年以上が経った今、少しばかり理由が変わってきました。

それは、「農薬・除草剤を製造する会社に加担したくない」という感じになってきました。最近の自分の中での行動指針の一つに「買い物は投票」というものがあります。その商品を買うことは、間接的にでもその会社の姿勢を支持しているという気持ちです。だからと言って、まぁ別に絶対に買わない食べないってものもありませんが、例えば少し高くても添加物を少なくして作る和菓子を買いたいなぁくらいのもんです。

本当は野菜と関係のない場所の除草には、除草剤を撒いて雑草を枯らしてもいいのかもしれませんが、それでも除草剤を使う気にはなりません。
違うかもしれないけれど、「負けた気がする」からです。

でもだからと言って、除草剤を使用する人を別に悪く思いませんし、感覚としてはタバコみたいなもんかなと思っています。
自分は吸わないけど、友達がヘビースモーカーでも別にいいんです。

ちなみ化学肥料を使わない理由は、「美味しくならないから」です。これも主観ですが、今うちが使っている肥料を使えば絶対に美味しくなると思っているので使いません。
と言うと少々自信過剰になってしまいますが、農家はだいたいそんな感じで自分の野菜には自信を持ってるものですので、、。

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農薬というのは、結構デリケートな存在だなと思うところがあります。
と言うのも、京北でもだいたいの農家さんが農薬も除草剤も使用しているからです。近所の方もお世話になっている方もです。
例えば、農薬のよくない部分を書こうと思えばいくらか書けますが、それはあまりしたくないですし、特に田舎の細々と田畑を管理している方々は、除草剤を使用しなければ体力的に本当に管理ができないといったケースが大半だと思います。それぞれの立場で、正しいと思って判断しているので(無農薬で栽培するのも同様です)。

なので理由といしては、他の農家さんはどちらでも良いけれど、あらい農園では「使いたくない」から使わないという事になります。

ただ、これを言ったら「矛盾してるやろ!」っと言われそうですが、野菜の種にあらかじめ付いている農薬はうちではカウントしていません。

F1と呼ばれる一代交配種の種を使う事も結構あるので、それにはあらかじめ種の時点で農薬が付いている事があります。
F1種は良くないと言われる事があり、色々考えていますが、今はうちでは使っています。そのあたり自分なりの考えもあるので、また近々書いていきたいと思っています。

農薬も少し触れたF1種も他にも色々と、食べる人と作るこちらとで伝わっていない情報がたくさんあります。食べ物なので、もっと発信していく必要があるし、買う側の人もより厳しく、できれば価格だけじゃなくて安全性とかも、今以上に求めていって欲しいなと思います。

そうじゃなかったら、これからの日本の農業はちょっと心配な方向にいきそうなので、、これもまぁ主観ですが。

 

 

おぉぉ最後暗く終わってしまいました。

でも暗いけど、きっと大事だと思うから、1号はこれからも暗い話題を書いていきますよ!