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ラジオは農機具~佐藤弘樹さんの事~

2019年06月18日(火) 考えごと

以前にラジオを聴いていたら、どこかの農家さんからのメッセージが読まれて、「農家にとってラジオは農機具の一つである。」
という名言を聞きました。

あらい農園でも、作業中はほとんどラジオを聴いていて、基本的にはスマホのアプリを使ってFMを聴いています。
これまで行った農家さんの中では割とAM率が高かったのですが、うちでは断然FMです。

と、いきなりラジオの話をしたのには訳があります。

知る人ぞ知る、FM京都『α-station』のDJ佐藤弘樹さんが62歳で亡くなられたました。

月曜~金曜の朝7~10時の時間帯を長年担当されていて、僕たちにとっては、ラジオからその声を聴きながら農作業をするのが日常でした。
少し前から体調を崩して休まれていたのですが、、まだ若い年齢での事でショックを受けました。

会った事は一度もありませんでしたが、京都のラジオ局のDJさんなので、いつか見かけることが出来ると思っていたし、イベントがあると夫婦二人で「弘樹に会いにいく?」とかるく悩みながら、密かに直接姿を見る日を楽しみにしていたのです。
そして、金曜のボス・ザ・ゴールドという経営者と佐藤さんがお話しをするコーナーにいつかは出たい!と密かな目標も持っていました。
会った事がない人ですが、ずっとラジオ越しに声を聴いていたので、それがもう聞けなくなると思うと、とても寂しい気持ちになります。

ただ日課だっというよりは、夫婦二人ともが佐藤弘樹さんの事が好きだったので、本当に残念です。

個人的には佐藤弘樹さんはラジオの中で昭和くさい価値観を持った人だったように思っていて、ざっくりいうと、「汗水垂らして一生懸命頑張ったら、人生そう後悔はしないよ」という事をよく言われていたように思います。

僕(1号)はそういう価値観がとても好きで、たまにラジオからそのような内容の話が聴こえてくると、つい手を止めて音量を大きくして聞き入っておりました。

たまに出てくる弘樹節が好きで、今思うとそうやって、コツコツ頑張りなさいよ。と気づかぬうちにラジオ越しに言われていたようにも思います。
ちょっと美化しすぎかもしれませんが。

佐藤弘樹さんは、本当にラジオDJ一筋で、どうやら肺がんだったようですがそれでも最後までラジオの仕事をされていました。

僕らも体調不良で休まれる前日の放送を聴いていて、明らかに様子がおかしいなと心配していました。
6月3日に亡くなれていたようですが、ラジオでの発表は17日でした。休養してから2週間程だったようで、本当に命が尽きるまでラジオDJとして生きようとされていたのだなと思いました。

いやぁ、会った事のない方への事を農家の日誌に書くのもどうなのかと少し思いましたが、やっぱりラジオは農機具であって、農家にとっては欠かせない存在ですのでご勘弁下さい。

ご勘弁下さい、という言い回しとかが佐藤弘樹さんぽいのです!笑

僕もたまに冗談で、「死ぬなら畑で休憩中にそのまま死にたい」などと言ったりするのですが、つまり現役農家の状態で人生を終えたいという事です。
佐藤弘樹さんは現役DJのままこの世を去ったのだと思うと、不謹慎かもしれませんが、かっこいい去り際だと思います。

自分の仕事に誇りを持って、それを全うするなんて、もう伝説ですね。

農業はきっとこれからとてもとても厳しい時代に突入すると思っています。
結構頻繁に、「いつまでこんな風に野菜作って生計立てて生きられるんかなぁ。」と思ったりするのですが、細々とでも死ぬまで現役で畑仕事がしたいなぁと思いました。

今日は配達しながらボーッとそんな事を考えていました。

佐藤弘樹さん、楽しい朝の時間を、ありがとうこざいました。


その1時間をけずりだせ

2019年05月17日(金) 考えごと

あらい農園にとっての繁忙期とは、絶対に5月じゃないかと痛感しているこの頃です。。

5月というのは気候がちょうど良くて、寒すぎず暑すぎず作業がはかどる暖かさです。しかも日が昇るもの結構早くて、日が落ちるのも遅いので、畑にいられる時間もとっても長いです。

これが真夏とかなら、暑すぎて昼間は3時間くらいは休まな身体がもたない、、てな事になるのですが、今の時期はついつい頑張って働いてしまいます。そして、またやる事が山のようにあるのです。

春の野菜の収穫と同時に、夏野菜の種まきや植え付け、その準備段階として、肥料を撒いたり、トラクターで耕したり、畝を立てたり、マルチや防草シートを張ったり。そこにお米の準備で代かきや田植えが入ってきつつ、畔の草刈りの1回目が始まります。

春というのは、農家にとってもフレッシュな気持ちでいられるもんで、気候も影響してかやる気に満ち溢れていたりします。なので、休憩もそこそこに「オラーっ、行くぜー‼︎」と畑に繰り出したくなります。

たぶん、この感じで過去2回ほど1号(夫)は熱中症になった経験があります!

今年も例に漏れず、気が付けば令和になってから、1日たりとも休んでいません。この前の日誌で、「今年のテーマは 農家の働き方改革だー!」とか言いながら全くな状態です。

おまけに夜は消防団の訓練(査閲という毎年5月にある行事の練習)で、消防ホースを担いで走ったりしていて、、それはそれは完全なブラック農家な5月です。

それでも、今頑張らないと6,7,8月と後悔する事になるので、嫌だとかいう気持ちよりも、「ここが頑張りどきやー!」と更にアクセルを踏むような具合なので、熱中症対策として早くも塩キャンディが欠かせなくなっております。

 

こんな感じでこの時期の農家というのは、忙しくて大変ではあるのですが、そこまで休みたいと思わずに働けているのも、悪くないなぁとも思います。休みたい休みたいと思わずに働けるのは、結構幸せな事ではないかと。

GWに休めないその分、冬に11連休作ってやるからな‼︎というモチベーションです。

 

そんな中で、いかに時間を生み出すかが働き方改革への大事な一歩じゃないかと思いまして、ここは一つ草刈りについて書いてみることにします。

 

草刈りとは、田や畑の周囲の畦道などの草を草刈り機などで刈り取る作業を言います。これがとっても大変で、だいたい春から秋までで同じ所を4,5回は刈っていきます。寒くなると草も成長しなくなるので、それまでは草との戦いです。

そんなに頑張って刈る理由は、歩きにくいとか、景観がイマイチとか、草が種を飛ばすとか虫の住処になるとか色々とあります。

個人的には周囲の目が気になるに1票です。

なんとも田舎的な感じですが、実際そうだから仕方ありません。でも農業をするにはそういう感覚が本当にとても大事だし、そういう風に地域を大事に維持してきたという側面も大いにありますので。

まぁそう思うと、自分の田畑の畔に草が茂り始めると、ソワソワして落ち着きません。それが梅雨とかになると、驚くほどの早さで草たちが大きくなるので、ますます草刈りに追われるという感じです。

 

そこで、最近は忍法「高刈り」をしています。ちょっと専門的になりますが。

要は刈る時に地際から頑張ってキレイに刈らずに、10cmくらいの高さでサーッと刈る感じです。バリカンで0.5mmの坊主じゃなくて、丸刈りにするみたいな感じです。

この高刈りが何かと言うと、

畔の草には背の高くなるイネ科とかの草もあれば、背の低い地を這うように広がるクローバーみたいな草も色々います。高く刈る事で、簡単に言うと背の高い草だけを刈って低いのは程々に残るようになります。

程々に残った低い草たちがますます元気に広がってくれれば、短く刈られた高い草たちが低い草に覆われてしまい、光合成もできず大きくなれない!そしてやがて背の低い草ばかりになるというイメージです。

背の低い草が多くなると、見た感じにそれ程茂ってない感じになります。

そしたら草刈りの回数も減らせるんじゃないか、、という作戦です!

 

更に、高刈りはサーッと刈るので、これまでのように丁寧にきれいに刈るのよりも1/3くらいの時間で済むし、刃も磨耗しないのです。

時間も少なくて、更に回数も少なくなるなんて、これを忍法と言わずして何という‼︎

 

そんな高刈りをしていると、刈った後に残っている低い草たちがかわいく見えてくる始末です。笑

「君たちこれから頑張りたまえ!」って感じに。

image

 

ほう、これが草を生かすという事か。。。

と、なんだか農家として一段階レベルが上がったような気になりました。

 

高刈り、、、今年のうちの流行語にノミネートです。

あとは「その1秒をけずりだせ」も同じく最近のトレンドです。箱根駅伝でお馴染みの東洋大学のスローガンですが、農家もこの繁忙期の中で1秒は言い過ぎですが、1時間を削り出す努力が必要だなと思って、最近そう思いながら高刈りをして、なんかいい感じじゃね?とか思っております。

 

まだまだ先は長いですが、冬の11連休を目指してマラソンのごとく頑張っていこうと思います!