ブログカテゴリ:考えごと

筋トレのように過ごした前半戦

2021年08月15日(日) 考えごと

本当に久しぶりの農園日誌になりました!

気が付けばもうお盆です。
暦の上では立秋に入っていますね。
今年はちょうど今の大雨の影響もあってか、とても涼しい気候になっていて、本当に秋の始まりのような温度です。京北は朝晩は少し肌寒いくらいです。

農業的にはだいたい3月頃がスタートみたいな感じなので、今年の前半戦が終わろうかというところです。
と言ってもここ京北黒田は1月頃には積雪でほぼ畑が雪で埋まるので、後半はハウスでの収穫がメインになって仕事量も大幅に減ります。なので、この前半戦がほぼ一年の勝負の期間と言っても過言ではない程、ここまでの期間に大事な作業がギュッと詰まっているというところです。

前半戦を振り返ると、今年は本当に今までになく農作業に集中して過ごした時間でした。
仕事をしている時間も長かったと思うし、かなり集中して取り組めたんじゃないかと思っています。

今年が例年と少し違ったのは、いきなり1町歩(1ヘクタール)の田畑の管理が増えたという点です。1ヘクタールという面積がどのくらい広いかは農家だったらわかると思うのですが、なかなかの広さです。
うちがこれまで担ってきた面積の合計が2.5町くらいだったので、そこに1町増えるというのは、結構な作業量の増加になります。

この1町の増加分のほとんどは、周囲の畔の草刈りをして、圃場はトラクターをかけるだけの維持管理をしているのですが、それでもすごく時間を取られるのです。
あまり草を放置すると周囲のお米を作ってる方の迷惑になったり、印象も悪くなるので、出来るだけ草が大きくならないうちに作業をしていきました。

1町の面積ですが、実際は8枚くらいの田畑に分かれているので、その分畔の草刈りも8枚分あるので、本当に来る日もくる日も草刈りをしていました。もちろん今まで管理をしてきた農地の草刈りもあるので、結構な面積になります。

それもお盆を過ぎると草の勢いも少し弱まる気もするので、9月頃にあと1回ずつ刈ったら、なんとか今年は乗り切れそうな感じです。

そんな1町の農地をなぜいきなり管理する事になったかと言えば、これまでそこを担って来られた方が事情があって、管理ができなくなったからでした。
1町の農地が空いた時に、黒田にはもう管理を担える人がいないのが現状です。
可能性として、京北内にいくつかある農業法人がそこを管理するという事もあるのですが、、
、。
採算が合わなくなったら、その農地を見限って後は知りません。みたいな事が過去からあったようなので、どこまでそういった農業法人を信用できるかは慎重になります。
今回、もしこの1町の農地をそのまま誰も管理しないでいると、少しの間は農家組合という地域の組織でなんとか維持管理はしていくのですが、農家組合も高齢化と人数も少なく、負担が大きいようです。

じゃあどうするのか?

しばらくしたらどこかの農業法人が管理をするかもしれませんが、それが本当に地域にとって良い事なのか。
その法人にもよるし、考えは様々なのですが、個人的にはやっぱり黒田の農地は黒田の事を大切にしたいという思いがある人が担っていくべきじゃないかと思うのです。

都会の不動産物件とは違って、田舎の農地はその地域に根差したもので、不便な事もありますが収益にならんかったとか、効率が悪いから止めます。みたいな扱いをされると、結局またそれは地域の人が面倒を見ることになります。
でもそうしてる間にも過疎化が進み、高齢化で農地を管理できる人がいなくなるのです。

しばらく使って、あとは返しますわ。
それでは、いきなり返された方は途方にくれてしまいます。地主の問題と言えばそれまでですが。なんかそれで荒地みたいになったりするのは、残念ですし、景観的にも良くないです。

そんな事も色々考えて、なかなか厳しいけどその1町は今年とりあえず頑張って維持管理をしていく事にしたのです。
(実はこの1年の間に、この農地の新たな担い手を探そうと考えていました。
そして、もしかすると来年担い手としてバトンタッチが出来るような人が来てくれるかもしれません!)

そんな事で、とにかく今年は1町の農地を管理して、次なる担い手として一緒に黒田の農地を守ってくれる人を探すという感じでおりました。

1町の管理はなかなか大変ですが、うまく来年バトンタッチが出来れば、あらい農園としては来年この1町分の管理作業が減る事になります。

それってすごく楽になるんじゃないか!?と思ったりもしています。
そういう意味で春からずっと、この一年は筋トレや‼︎と言い聞かして来ました。
1年間負荷かけて筋トレしたら、来年すごい筋力ついてるはず‼︎という感じで。

そんな日々でした。

そして、これまでの厳しい前半戦。
自分としてはなんとか合格点をあげられる頑張りが出来たようにも思います。
本当に仕事ばかりの日々でしたが、モチベーションが高いままで日々を過ごせたのが大きかったです。

そこはやはり3号(娘・2歳)の存在がとても大きかったです。
1号(夫)は気持ちとして、子どもが小さいうちは、出来るだけ家族で一緒にいる時間を多く取りたいと思っている人間です。
誤解を恐れずに言えば、30代後半は仕事をセーブして、たとえ収入が落ちたとしても、それでも時間を取りたいと思っています。
それくらい人生の中の優先順位として子どもとの時間は最も重視したいと思っています。

なので、3号との時間を少しでも確保できるように、出来るだけ18時には仕事を終えて家に帰ろうと努めています。
けれど、18時はまだまだ仕事もできる時間です。まだやりたい気持ちを抑えて仕事を終えるためには、当然早朝からエンジン全開で働く必要があるし、仕事をしている時間もいかに集中して、効率良く終わらせるか。無駄な仕事を削るか。
できるだけ頭を使うように意識をして、限られた時間で仕事をこなすように心掛けてきました。1町増えた事も、より集中しなければ仕事がまわらない!という危機感にもなったと思います。
今年は本当にずっとそんな事ばかりを考えて過ごしていました。
日曜は仕事は休みにして、家族で過ごす時間にして土曜も可能であればペースを落として家族でゆっくりする時間を取ろうと努めています。

なので、本当に仕事の時間と家族で過ごす時間。それだけでほとんどが過ぎていきました。

かなり厳しい1年になるやろうと覚悟はしていましたが、その危機感の分、これまで以上に仕事に本気で取り組めたのが良かったです。

生活リズムも娘と一緒に夫婦共に20時半頃には就寝という生活。
それも仕事に全力で取り組めた要因だったように思います。しっかりとした睡眠が日々の活力に繋がったのだと。
その分、自分の時間と言うか、のんびりテレビを見たり、読書したりネットをする時間も限られてはいましたが。

今年は、3号との時間を最優先にする。その時間を作るために仕事に全力で取り組む!というシンプルな動機が今のところすごく良い感じできています。

お盆が過ぎて気候がこのまま涼しくなれば、これから作業的には今までよりは少しずつ楽になってくるかと思います。
けれど、もう少しこのままのやる気を持続して、筋トレの日々を過ごしていきたいと思います。


また随分と更新ができていませんでした。
気付けば年も開けて、もう2月も中頃に!
2月は逃げると言いますが、なんか今年は特に早く感じます。

そろそろ夏野菜の種播きの時期になってきて、これから去年の秋冬の畑の片付けや、春作の準備など、ぼちぼちとまた慌ただしくなってまいります。
今年はとっても寒かったのですが、積雪は今はすっかりなくなり、今年も雪の少ない冬になったのだなというところでしょうか。

そんなこの頃、あらい農園では大きなニュースがありました!

新しいトラクターを購入したのです!

image

(車庫の中なので少し見にくいですね。。)

こんなにピカピカですが一応は中古なんです。
でも使用が17アワー(農機具はメーターが走行距離ではなく使用時間なのです。)

まだ17時間しか使われていないトラクターです。しかも製造年も2018年という機種!

イセキNT253Sという25馬力のトラクターです。

そんなトラクターが手に入ったなんて夢のようです。いまだに車庫に行っては「ほんまに買ったんやなぁ」としみじみします。

あらい農園はこれまで3台のトラクターと共に営農してきまして、今回のNT253Sは4台目です。
1台目は就農当初に3万で譲り受けた1980年前後のイセキTS2210(耕太)自分たちより5歳も年上のトラクターでした。ちなみにハウス専用機としてもまだ使用しています。

2台目は黒田に来てから近所の方から購入したイセキTG25。90年台後半の機種です。3年前くらいにエンジンが焼き付いて乗れなくなりました。まだ700アワーくらいでしたが、、、。

3台目はその悲報を受けて、特別に格安で購入させてもらったイセキのTA247。90年台前半の機種です。この冬も主力でバリバリ働いておりました。

そして、この度2018年製造の新型がやってきたのです!
専門的な話になりますが、最近まで使ってたTA247は水平機能が利かない状態で、ワンタッチヒッチも安全バーもない時代のものでした。

多くの農家が普通に使ってる機能がないトラクターでこれまでやってきて、ようやく農家10年目で一人前のものが使えるようになりました。
それどころか最新の機能が搭載されていて、今から畑に出れる日をワクワクして待っています。

大事に使って30年後、65歳の時でも乗れるように付き合っていくつもりです!

そんな嬉しいニュースがありました!
はい、とてもとても嬉しいのですが。
少しモヤモヤっとしてしまう事があるねって夫婦で話たりしている事もあります。

嬉しいニュースで終われば良いのですが。
こんな事言うてなんの得にもならんやろと思いつつ、どこかに吐き出したくなってしまったので、愚痴みたいなもんですが書こうかと思いました。
ひねくれた気持ちを出すことで、好感度下げてどうすんねん‼︎って思いつつ、昔から気持ちを溜め込めない性格の僕ちゃん気質なのでお許しを。笑

モヤっとポイントが2つありまして、両方とも周囲の目が少し気になるなぁという話。

まずは、田舎あるあるなのかな?
儲かってると思われるのが気になる。

うちは最近設備投資に結構力を入れていて、中古ですが、機械も次々に買って、作業場にもビニールカーテンを付けたり、色々と目に見えてお金をかけているのです。

もちろん、自分たちでお金もやりくりして、頑張って稼いだ売上で買ったものばかりなので(補助金も使っていますが)、胸を張ったら良いのですが。
でも、実のところあんまり見られたくないなぁと思うのです。

言い忘れてました、この話全部得意の被害妄想の話ですので、あぁまた発症してるわくらいに聞いてもらえると幸いです。
田舎には農業は稼げるわけがないという考えが結構あって、それで新しいトラクターを買ってるなんてどう思われるんだろうと。

きっと家がお金持ちなんだとか、株でもして稼いでるとか思われるのは、本当に勘弁して欲しいなぁと勝手にモヤモヤしているのです。いや、ほんまに勝手に。。

もちろんお客さんにも、あらい農園は儲けてる!と思われるのも、あんまり嬉しくはないのが本音のところです。
実際すごく儲けてるわけではないのですが、なんとか軌道には乗せれてると言いたいのです。

そして、儲けてるじゃなくて「頑張ってきた」と言って欲しい!
このトラクターを見たら、こんなええトラクター買えるなんてお金があるんやな。と思うのも無理はありません。僕も他人ならそう思うのかもしれません。

でも、僕らも就農当初はお金が本当になくて、作物もボロボロで、色んな奴に下に見られて、そんな時も過ごしてきた過去があって。
その積み重ねの今で、このトラクターなんだよと思っているのです。

あの頃の自分に見せてやりたいという思いですよね。

愚痴なんですけど、例えば僕は立命館大学を卒業してる事を「賢いとか、頭が良い」とか言われるのがちょっと嫌やったりするのです。
それは、立命館大学に行くまでの途中でどんな思いで必死に頑張ったかをすっ飛ばされた様な気持ちになるのです。
(つくづく面倒くさい人間だなと思います。)
なので、頑張った結果なんだと思って欲しいのです。35歳にもなって「頑張ったね」の言葉が欲しいとは僕ちゃんにも程がありますけどね。笑
もうそういうの求める年齢ではないのかもしれないですね!

ちなみに、トラクターの金額は180万円です。
高く感じるか安く感じるかは人によるかと思いますし、トラクターの相場を知ってるかにもよりますね。

たぶん新品だと300万前後はするのと、17時間の使用だと180万は本当に安く買ったという自負があります!
これは実は最初から180万の予算で探していたのではなくて、「経営継続補助金」という農業に特化した補助金を活用して購入をしました。
(ちなみにこの補助金はコロナで臨時的に予算化されたもので、採択率が8〜9割の異常な補助金でした。さすがにバラまき過ぎやろ?と思わなくもないのですが)
この補助金の申請の際にトラクター購入を計画に入れて採択されていて、約50万円分くらいが補助金で賄えるという計算だったのです。
なので思い切った買い物ができたのです。
つまり130万円で買ったような事になります。

こう見ると、軽自動車買ったようなもので、それを30年もお金を稼ぐために働かせるだから、決して高い買い物ではないのです。

もう一つちなみにですが、経営継続補助金で中古トラクターを購入する条件として、使用開始から5年以内というものがあり、また申請時に25馬力以上のトラクター購入と書いていたために、その条件を満たすトラクターとなると、どうしてもこのくらいの予算での買い物になったという経緯もあります。
その上で、せっかく高い金額のトラクターを買うのなら妥協はしたくない!と思って、ヤフオクや農機店の新着情報を毎日毎日チェックして、ようやく見つけたのです!(3ヶ月くらいはずっと探していました)
夜に出品され、すぐに発見し、まさに妥協のないトラクターが出てきた!と慌てふためいたのです。この夜は興奮と、誰かに先を越されるかもしれない!という心配で熟睡できず。
そして翌朝すぐに電話をして、価格交渉で少し値下げを勝ち取り、なんとか購入したというスピード感でした!
うん、ここは褒めて欲しい!
連夜のヤフオクパトロールの成果が身を結んだ瞬間!
そんな購入する過程で、頑張って補助金申請して、頑張って毎晩探して見つけて価格交渉して、それで実質130万くらいでトラクターを買ったんだ!というのも、褒めて欲しいのです。

農家のくせに金の事ばっかりやなって思われるかもしれませんが、機械を安く買う経営努力をした事も伝えたくて仕方がなかったのです。
というのが1つ目のモヤモヤでした。

だいぶスッキリしたけど、2つ目もやはり書こうと思います。

次は補助金を使う事について。

これはなかなか切り込んだ話と言うか、自らあらい農園のイメージダウンを図ってるようなものですが。

僕は(妻はそうでもない)補助金は活用して機械や資材をよく買うのです。
今回のトラクターもそうですし、他にも色々と。
補助金をよく使う事に関して、よく夫婦で意見が割れて喧嘩をしたりします。

どうしてもイメージの悪い補助金というもの。
誤解を恐れずに言うと、あらい農園は補助金まみれの農家なのかもしれません。
決して清廉潔白な農家ではないです。

今回のトラクターも「補助金使ってなんとか買えました!」なんて言うのは言いますが、きっと地域の人には良くは思われてないやろうなと思っています。

そもそも補助金に対しての考え方が人によって違うから、もう仕方ないのですが。

でもそうは言ってもやっぱり人からよく思われていないというのは、少し寂しいのです。
せこい人間やと思われてるやろなと。

補助金について思う事は色々あるのですが、僕は使えるものはどんどん使う!というスタンスの農家です。
イメージ悪いのは承知でのカミングアウトです!笑

今日この事で夫婦で議論を交わしていましたが、結局補助金にしろ何しろ、今だとコロナに関しても、人それぞれに正義があって、正解なんてないやろっていう話になりました。

僕たち夫婦の中でも正義が対立します。
(SEKAI NO OWARIの『ドラゴンナイト』という曲の歌詞にもありますよね。)

僕の中の正義を一方的にお伝えすると。
補助金であろうと売上であろうとギャンブルであろうと、入ってくるお金の流れが違っていても、入ってきたお金をどう使うかが大事やろって思っているのです。
(窃盗とか詐欺みたいな犯罪とかで、被害者がいるようなお金の受取り方はダメですけど)

僕はあらい農園の経営が安定してしっかりと長期的に自立して経営できたら、その次は京北とか黒田とかの地域を盛り上げる事に尽力をしたいなと今は思っています。
そのためには、まず自分達が盤石な体制を維持するべきだと思っています。
そのために売上も上げるし、補助金も使うべきという考え。

安定したから贅沢したいとか高級車乗りたいとか、高級な寿司食いたいとかじゃなくて、地域の衰退を食い止めて、なんとか盛り上げたいという正義です。
もっと農家の仲間を増やして、移住者を増やして、京北や黒田という地域を盛り上げていきたい!思っています。
(地域の活性化は、まわり回って最終的には自分たちのためにもなるからです。)

米作りをやめていく方が次々に増えていくので、その分をうちがカバーして、より多くの田畑を管理するために効率的な機械を導入したいのです。補助金があるならそれ使って。

経営が盤石になったら、今持ってるハウスも次の人にバトンタッチしたいとも思っています。

農家としては、京北の自然は豊かな田畑があってこそ!って思っているので、もっと若手農家が増えていかなあかんと思うし、そのためにはうちの経営が盤石になって、新たな仲間を増やして、しっかりサポートできるようになりたいのです。

農家じゃなくても同年代の移住者も増えて欲しいのです。そのためには課題が山積みで、それを解決するには時間も労力もアイデアも必要です。それだって自分の経営に余裕があれば、よりそっちにパワーを割く事もできると思うので。

勝手に思ってるだけですが、今の京北、そしてあらい農園がいる黒田をこれ以上衰退させずに盛り上げるためだと思っているのです。

大事に守って来られた自然とか文化とか、黒田やと移住者にも優しかったりする空気感とか助け合いの精神性とか。

今のあらい農園は出口がそっちに向いていて、そのために野菜栽培も頑張るし、お米作って農地も広く管理するし、補助金使ってでも経営安定させて、地域のために尽力したいとか思っているのです。(しつこいですね。笑)

そんな事でね、もしも「補助金ばっかりやな」なんて思われてたとしたら、そこは反論したくてモヤっとするという話なのです。

きれいなトラクター買ったばっかりに、逆に周囲の目が色々気になって、いらん事ばかり考えてしまっています。

いつもながら、うざいくらいに本音をさらけ出してみっともないし、不快かもしれませんが。
まぁここはあらい農園の日誌なので、ご了承頂けると幸いです。

35歳にもなって、モヤモヤする事吐き出さなやってられへんなんて、ほんま子どもやな!て呆れますが、まぁ多様性の時代という事にして頂けると嬉しいです。

2号(妻)にはいつも正義を振りかざして喧嘩になるので、そこは本当に申し訳ないのですが。笑