久しぶりの農園日誌になります。
毎度書くたびにこの枕詞を使っているので、もうこれが普通のペースになってしまいました。
以前はもう少し頻繁に更新できていたのですが、、、。
見返すと、この前の農園日誌は8月だったので、たぶんこれまでで一番長く間が空いてしまいました。
これからまた少しずつ更新を増やしたいとは考えていますが、正直に言うとちょっと自信がないので、とりあえずは頑張りたいと思います!
書けなかった原因は2つあって、1つ目は野菜BOXの定期のお客さん向けに「農家のつぶやき」というお便りを月に1回ペースで入れるようになった事です。
農家のつぶやきは、インターネット上のような不特定多数の人が目にする場では書けない本音を書くようにしているので、どうしてもそれを月1回ペースで書いていると、それだけで手一杯になってしまいます。
本音を書く事の怖さはありますが、定期のお客さんという、あらい農園を基本的には肯定的に見て下さっている方へのお便りという形は、書く側からしても安心感があって、どうしても比重がそちらに偏ってしまいます。
というのが1つ目です。
2つ目は、気持ちが落ち込み気味という点。
いや、別に特別沈んでいるとか病んでいるとかでは決してないのですが、どちらかと言うと内に篭りたくなる周期に入っているという感じです。
人それぞれ個性がある中の、僕(1号・夫)の個性の一つとして、考えや気持ちが極端に振れるというところがあります。
たぶん今の時代やと、なにかしらの発達障害の名称に当てはまるかと思いますが、個性の一つとしてあります。
それは日頃の小さい事柄でもあれば、大きな周期でもある話で、すごくオープンな気持ちでいる時もあれば、ずこく内に篭りがちな時期もあります。
たぶん多くの方が、コロナ禍やら今だと戦争やらのネガティブなニュースが多すぎて気分が落ち気味ではないかと思いますが、僕も同じく気持ちが少し落ち気味なのかなと思っております。
それを無理やりサッカーで紛らわせる日々で、観戦に行ったり、家で動画見たり、ポジションやシステムの本を見て学んだり。。
そうして、なんとかやり過ごしているという現状。
すみません、農園日誌が全く農業の話をしていませんでした!!
春作の準備の葉物類(ほうれん草や小松菜など)種まきや、夏野菜の育苗(トマトや茄子など)は2月中旬から始まっていて、ぼちぼち新たなシーズンに向けた準備が始まっています。
シーズンというのは僕ら目線で見ると野菜BOXのお届けが始まる事を意味しています。
そう言えば、お届けがお休み期間に入る頃くらいから、より気持ちが内に篭ってきたようにも思います。
今まではそんな事も思わなかったのですが、オフシーズンになり配達がなくなると、本当に家族以外の人と話をする機会が激減するのです。
近所付き合いはありますけど、真冬は畑は雪まみれで農道すら通れないので、農家同士で会うこともたいぶ少なくなります。
やっぱり、人というのは適度に人と会って話をしてこそ元気を保っていられる生き物なのかなぁなんて考えたりもします。
いかん、またネガティヴな事を言ってしまっている!
うん、まぁでも仕方がない。そういう時期や。
誰だってそんな時はあるからな。それが人間やし、それも個性やからな。
次の農園日誌がいつになるかは未定ですが、またできれば近いうちに更新したいと思います!
そうそう、それからこの冬の間、ずっと発信をしたいと思っていた事があります。
もし、本気で農業を頑張りたいという方がいれば、僕たち(黒田の若手農家や、年配の農家、地域の皆さん)が一緒になって、農業で頑張れる環境作りや、地域に馴染めるようなサポートをできる限りしたいと思っています
完全なサポート体制があるわけじゃないから、大っぴらに宣伝はできていませんが、相談しながら一緒に家探しから農地の手配とかも、やっていければと思っています。
僕たちは確かなサポートを約束する事はできませんが、それでも一緒に探していく過程の中で、地域に顔を覚えてもらったり、馴染んでいく事もできると思っています。
なので、もし本気で農業を頑張りたいという方がいれば、ご連絡を頂けると嬉しいなと思います。
ただ、条件と言ってしまうと条件なのですが、黒田という地域が限界集落に猛スピードで向かっている(もうなっている??)という事もあって、やっぱり仲間として、一緒に黒田を盛り上げて欲しいとも思っています。
それはもしかしたら負担に感じられる事かもしれませんが、その負担も含めてそれでも頑張りたい!と思う人に来て欲しいなと個人的には思っています。
例えば、黒田の行事やお祭りは一緒になって参加して欲しいし、消防団や除雪など若い男性として地域を手助けできる活動には積極的に関わって欲しいです。
年齢もできれば20〜30代くらいで、、結婚しているか、もしくは予定をしているなど。。
あまり簡潔に書きすぎると誤解が生じると思うので、そのあたりの詳細もまた農園日誌に書きたいと思います!

筋トレのように過ごした前半戦

2021年08月15日(日) 考えごと

本当に久しぶりの農園日誌になりました!

気が付けばもうお盆です。
暦の上では立秋に入っていますね。
今年はちょうど今の大雨の影響もあってか、とても涼しい気候になっていて、本当に秋の始まりのような温度です。京北は朝晩は少し肌寒いくらいです。

農業的にはだいたい3月頃がスタートみたいな感じなので、今年の前半戦が終わろうかというところです。
と言ってもここ京北黒田は1月頃には積雪でほぼ畑が雪で埋まるので、後半はハウスでの収穫がメインになって仕事量も大幅に減ります。なので、この前半戦がほぼ一年の勝負の期間と言っても過言ではない程、ここまでの期間に大事な作業がギュッと詰まっているというところです。

前半戦を振り返ると、今年は本当に今までになく農作業に集中して過ごした時間でした。
仕事をしている時間も長かったと思うし、かなり集中して取り組めたんじゃないかと思っています。

今年が例年と少し違ったのは、いきなり1町歩(1ヘクタール)の田畑の管理が増えたという点です。1ヘクタールという面積がどのくらい広いかは農家だったらわかると思うのですが、なかなかの広さです。
うちがこれまで担ってきた面積の合計が2.5町くらいだったので、そこに1町増えるというのは、結構な作業量の増加になります。

この1町の増加分のほとんどは、周囲の畔の草刈りをして、圃場はトラクターをかけるだけの維持管理をしているのですが、それでもすごく時間を取られるのです。
あまり草を放置すると周囲のお米を作ってる方の迷惑になったり、印象も悪くなるので、出来るだけ草が大きくならないうちに作業をしていきました。

1町の面積ですが、実際は8枚くらいの田畑に分かれているので、その分畔の草刈りも8枚分あるので、本当に来る日もくる日も草刈りをしていました。もちろん今まで管理をしてきた農地の草刈りもあるので、結構な面積になります。

それもお盆を過ぎると草の勢いも少し弱まる気もするので、9月頃にあと1回ずつ刈ったら、なんとか今年は乗り切れそうな感じです。

そんな1町の農地をなぜいきなり管理する事になったかと言えば、これまでそこを担って来られた方が事情があって、管理ができなくなったからでした。
1町の農地が空いた時に、黒田にはもう管理を担える人がいないのが現状です。
可能性として、京北内にいくつかある農業法人がそこを管理するという事もあるのですが、、
、。
採算が合わなくなったら、その農地を見限って後は知りません。みたいな事が過去からあったようなので、どこまでそういった農業法人を信用できるかは慎重になります。
今回、もしこの1町の農地をそのまま誰も管理しないでいると、少しの間は農家組合という地域の組織でなんとか維持管理はしていくのですが、農家組合も高齢化と人数も少なく、負担が大きいようです。

じゃあどうするのか?

しばらくしたらどこかの農業法人が管理をするかもしれませんが、それが本当に地域にとって良い事なのか。
その法人にもよるし、考えは様々なのですが、個人的にはやっぱり黒田の農地は黒田の事を大切にしたいという思いがある人が担っていくべきじゃないかと思うのです。

都会の不動産物件とは違って、田舎の農地はその地域に根差したもので、不便な事もありますが収益にならんかったとか、効率が悪いから止めます。みたいな扱いをされると、結局またそれは地域の人が面倒を見ることになります。
でもそうしてる間にも過疎化が進み、高齢化で農地を管理できる人がいなくなるのです。

しばらく使って、あとは返しますわ。
それでは、いきなり返された方は途方にくれてしまいます。地主の問題と言えばそれまでですが。なんかそれで荒地みたいになったりするのは、残念ですし、景観的にも良くないです。

そんな事も色々考えて、なかなか厳しいけどその1町は今年とりあえず頑張って維持管理をしていく事にしたのです。
(実はこの1年の間に、この農地の新たな担い手を探そうと考えていました。
そして、もしかすると来年担い手としてバトンタッチが出来るような人が来てくれるかもしれません!)

そんな事で、とにかく今年は1町の農地を管理して、次なる担い手として一緒に黒田の農地を守ってくれる人を探すという感じでおりました。

1町の管理はなかなか大変ですが、うまく来年バトンタッチが出来れば、あらい農園としては来年この1町分の管理作業が減る事になります。

それってすごく楽になるんじゃないか!?と思ったりもしています。
そういう意味で春からずっと、この一年は筋トレや‼︎と言い聞かして来ました。
1年間負荷かけて筋トレしたら、来年すごい筋力ついてるはず‼︎という感じで。

そんな日々でした。

そして、これまでの厳しい前半戦。
自分としてはなんとか合格点をあげられる頑張りが出来たようにも思います。
本当に仕事ばかりの日々でしたが、モチベーションが高いままで日々を過ごせたのが大きかったです。

そこはやはり3号(娘・2歳)の存在がとても大きかったです。
1号(夫)は気持ちとして、子どもが小さいうちは、出来るだけ家族で一緒にいる時間を多く取りたいと思っている人間です。
誤解を恐れずに言えば、30代後半は仕事をセーブして、たとえ収入が落ちたとしても、それでも時間を取りたいと思っています。
それくらい人生の中の優先順位として子どもとの時間は最も重視したいと思っています。

なので、3号との時間を少しでも確保できるように、出来るだけ18時には仕事を終えて家に帰ろうと努めています。
けれど、18時はまだまだ仕事もできる時間です。まだやりたい気持ちを抑えて仕事を終えるためには、当然早朝からエンジン全開で働く必要があるし、仕事をしている時間もいかに集中して、効率良く終わらせるか。無駄な仕事を削るか。
できるだけ頭を使うように意識をして、限られた時間で仕事をこなすように心掛けてきました。1町増えた事も、より集中しなければ仕事がまわらない!という危機感にもなったと思います。
今年は本当にずっとそんな事ばかりを考えて過ごしていました。
日曜は仕事は休みにして、家族で過ごす時間にして土曜も可能であればペースを落として家族でゆっくりする時間を取ろうと努めています。

なので、本当に仕事の時間と家族で過ごす時間。それだけでほとんどが過ぎていきました。

かなり厳しい1年になるやろうと覚悟はしていましたが、その危機感の分、これまで以上に仕事に本気で取り組めたのが良かったです。

生活リズムも娘と一緒に夫婦共に20時半頃には就寝という生活。
それも仕事に全力で取り組めた要因だったように思います。しっかりとした睡眠が日々の活力に繋がったのだと。
その分、自分の時間と言うか、のんびりテレビを見たり、読書したりネットをする時間も限られてはいましたが。

今年は、3号との時間を最優先にする。その時間を作るために仕事に全力で取り組む!というシンプルな動機が今のところすごく良い感じできています。

お盆が過ぎて気候がこのまま涼しくなれば、これから作業的には今までよりは少しずつ楽になってくるかと思います。
けれど、もう少しこのままのやる気を持続して、筋トレの日々を過ごしていきたいと思います。